楽天 梨田監督が来季続投へ 今月中旬取締役会で正式決定

[ 2016年9月2日 05:35 ]

<日・楽>ベンチで手を叩く楽天の梨田監督。来季も続投する方針が固まった

 楽天が就任1年目の梨田昌孝監督(63)を来季も続投させる方針を固めたことが1日、分かった。今月中旬に行われる三木谷浩史オーナー(53)も出席する球団取締役会で承認されれば、正式決定となる。

 近鉄、日本ハムで優勝経験がある梨田監督は、昨オフにパ・リーグ3チーム目となる楽天監督に就任。12球団の監督で最年長となり、2年連続最下位に沈んだチームの再建を託されたベテラン指揮官は「いいところを出していけば、5割前後の勝率になると思う」と目標を掲げた。開幕から故障者が続出したこともあり、ドラフト1位のオコエや同3位の茂木ら若手を積極的に起用。7月26日の時点では最大15まで借金が増えるなど低迷したが、将来の主軸となる選手の成長を促した。

 故障者が復帰し、ウィーラー、アマダー、ペゲーロら外国人野手を効果的に打線に配置した8月は15勝9敗1分け。球団は4位の現状や選手育成や起用法について高く評価した。わずかではあるがクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性も残されている。3年契約も踏まえ、来季の指揮を任せることになった。

 特に球団が梨田監督を評価している点は選手との「対話」。試合前から選手に積極的に声を掛け、2軍に落とす際はベテランでも新人であっても必ず監督室に呼び、降格理由を直接伝えている。

 星野仙一副会長は中日、阪神でリーグ優勝。楽天では就任3年目の13年に、自身としても球団としても初の日本一を達成した。過去に2度のリーグ優勝を経験しているが、日本一の経験がない梨田監督は「星野副会長と同じ道を歩きたい」と話す。自身初の日本一を目指し、チーム力の底上げを図る。

 ◆梨田 昌孝(なしだ・まさたか)1953年(昭28)8月4日、島根県生まれの63歳。浜田から71年ドラフト2位で近鉄入団。独特の「コンニャク打法」で名をはせ、強肩捕手として活躍。88年に現役引退。近鉄1軍コーチ、2軍監督を経て00~04年に1軍監督。01年にはリーグ優勝を果たした。08~11年は日本ハム監督として、09年にリーグ制覇。12年に日本代表の野手総合コーチを務め、今季から楽天監督に就任した。

続きを表示

2016年9月2日のニュース