メッセ悔し7回1失点も援護なし 吉見だけにやられた

[ 2016年9月1日 06:25 ]

<中・神>7回裏2死二塁、本塁クロスプレーでセーフと判定され、その場にしゃがみ込みガックリのメッセンジャー

セ・リーグ 阪神0-1中日

(8月31日 ナゴヤD)
 チームを鼓舞する力投は報われなかった。阪神の先発・メッセンジャーは、序盤から気迫を前面に押し出して腕を振ったものの終盤に力尽きた。

 「あれ(失点した7回)だけなので悔しい。我慢強く投げられたけどね…。(打たれたボールも)結果的に良い当たりをされて、点が入っているので、悪いボールだったのだと思う」

 悔やんだのは両軍無得点で迎えた7回だ。1死から阿部に四球を献上。杉山を空振り三振に斬ったものの、二盗を決められた。中日ベンチは代打ではなく、投手の吉見をそのまま打席に送った。

 初球に投じた内角へのフォークを捉えられると、打球は無情にも中前で弾んだ。中谷のチャージも甘くなり、本塁送球は遅れ、際どいタイミングながら二塁走者は生還。14年から3連勝中のナゴヤドームで自身30イニングぶりとなる失点で勝負は決してしまった。

 投手陣のリーダーとして全力を尽くした。前日は若きエース・藤浪が、プロ入り最短となる1回7失点というショッキングな形でのKO。チームを包む重苦しい空気を振り払うように、序盤から中日打線を寄せ付けなかった。ただ、自軍も吉見を最後まで攻略できず、7回1失点という形で降板。悔しすぎる9敗目となった。

 つらい敗戦に加え、チームもリーグ優勝の可能性が完全消滅。来日7年目の助っ人は、熱い言葉を口にして、必死に前を向いた。

 「チーム全体がレベルアップして前を向いていかないと。(今後の試合も)積極的にやっていかないといけない。自分たちは、失うものは何もない。(CS進出へ向けて)とにかくアグレッシブに、向かっていく姿勢が大事だと思う」

 3位に食い込み、CSで勝ち進めば、壮大なリベンジ劇を演じることもできる。チームの先頭に立ってきた男の闘志は、燃えたままだ。(遠藤 礼)

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2016年9月1日のニュース