今井→堀で台湾斬り 侍連続完封リレーで1位通過

[ 2016年9月1日 05:30 ]

台湾を継投で完封し、握手する先発の今井(左)と堀

第11回U―18アジア野球選手権 日本3―0台湾

(8月31日 台中(台湾))
 1次ラウンドが行われ、A組の日本は台湾を3―0で下して2戦2勝とし、1位でスーパーラウンド進出を決めた。今夏の甲子園優勝投手で今秋ドラフト1位候補の今井達也投手(3年=作新学院)が先発し、4回1/3を6安打無失点の好投。2番手・堀瑞輝投手(3年=広島新庄)も好救援し、地元の強豪を相手に2試合連続となる完封リレーを果たした。1日の1次ラウンドはインドネシアと対戦する。

 日本の投手陣がまたもレベルの高さを見せつけた。2戦連続の零封リレー。しかも地元・台湾を抑え込んでの1次ラウンド1位突破だ。小枝守監督は「良いバトンタッチができた。甲子園から全員が時間がない中でリセットできるか心配だったが、よく切り替えてやってくれた」と称えた。

 先発した今夏甲子園優勝投手の今井は、日本とは違うマウンドに苦労した。「表面は硬いが、掘ると下が滑ってうまく対応できなかった」。制球が定まらず、初回先頭にはストレートの四球を許した。それでも「自分自身の準備不足」と冷静に捉え、スライダーとツーシーム主体の投球にして4回1/3を無失点。84球を要し、6安打されながらも粘った。「あと一歩間違ったらホームランにされたかもしれない球もあった。失点しなくて良かった」と汗を拭った。

 バトンを受けた2番手の左腕・堀が輝きを放った。指揮官が「勝負どころだと思って思い切ってスイッチした」と振り返る場面は2点をリードした5回1死一、二塁。いきなり4番の陳との対決だった。横手から自慢のスライダーを繰り出して狙い通り空振り三振に料理。4回2/3を1安打に抑え、7三振を奪い「結果を出すことで存在感を出せればと思っていた。緊張したけれど、最後まで投げ切れて良かった」と笑みを浮かべた。

 日本投手陣は無失点を16イニングに伸ばした。練習中には練習法や投球フォーム、変化球の投げ方などを情報交換している姿があちこちで見られる。「U18」と名付けたLINEのグループをつくり、結束を深めている最強の投手陣。2大会ぶりのアジア制覇へ、大きく弾みをつけた。(松井 いつき)

続きを表示

2016年9月1日のニュース