誠也 モチベーションはヤク山田超え 高卒4年目89打点にあと9

[ 2016年8月30日 09:35 ]

広島の鈴木

 広島・鈴木誠也外野手(22)は29日、打点量産へ意欲を見せた。30日からDeNA3連戦(マツダ)、9月2日からはヤクルト3連戦(神宮)と計6連戦を控える。優勝マジックは「13」で、自らの打棒爆発で打点を増やして勝利を呼び、一気にカウントダウンへと向かう構えだ。

 25年ぶりのリーグ優勝に向け、優勝マジックは13まで減った。最短9月6日の胴上げに向け、鈴木がラストスパートに向けた意気込みを示した。

 「打点を一番に稼ぎたい。チームに貢献できていると思えるので」

 最近5試合は、23打数10安打の打率・435、3本塁打、6打点と好調ゾーンに突入。丸と並んでチーム2位の80打点を記録しているが、慢心はない。

 「(今季は)想像していたよりも、うまくでき過ぎている。正直怖い。戒めていきたい。今は新井さんとか、上位の人が(先に)打ってくれて、楽な場面で打たせてもらっている。先輩方がいい流れをつくってくれた中で打っているので、いい結果が出ていると思う。自分の力じゃない」

 DeNA戦は今季、打率・308、3本塁打、6打点。ヤクルトに対しては打率・233、5本塁打、15打点。現在、打率・326をマークしている若武者にとって、いずれも相性が良い相手とはいえない。それでも最近10試合で8勝2敗と、終盤に入って勢いをさらに加速させているチームに乗せられて自身も復調してきた。

 モチベーションの一つになるのは「トリプルスリー男」超えだ。ヤクルト・山田は高卒4年目だった14年に89打点を記録した。あと9打点で残り試合は22あり、射程圏内と言っていい。また、27日の中日戦で2本塁打して21号。高卒4年目での20号到達は68年の衣笠祥雄(21本)、93年の前田智徳(27本)に続く3人目で「前田超え」の期待も高まる。

 「1軍に定着しレギュラー獲りが今季の目標。(ケガで)出遅れたし、獲ったとは思っていない。危機感しかない。無安打だったら、試合に出られなくなると思う。いいところでの1本、四球でも何でもいいから出塁して、何らかの形で少しでもチームに貢献したい」

 初心を忘れない「神ってる」男なら何かをやってくれるかも。誠也の数字が跳ね上がると同時にマジックは確実に減っていく。 (柳澤 元紀)

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2016年8月30日のニュース