阪神 中京学院大・吉川獲り本気!スカウト4人態勢、U18は視察予定なし

[ 2016年8月30日 08:25 ]

<中京学院大・岐阜大>8回2死、中京学院大・吉川が右前打を放つ

岐阜県学生野球 中京学院大12―1岐阜大

(8月29日 長良川)
 阪神が“本気モード”だ。今秋ドラフト1位候補の中京学院大・吉川尚輝内野手(4年)は29日、東海地区大学野球連盟・岐阜県学生野球のリーグ戦・岐阜大戦に3番・遊撃で先発出場。初回に先制のV撃となる右前適時打を放つなど2安打2打点2盗塁の活躍で今季初の勝ち点を呼び込んだ。

 阪神は担当の熊野輝光スカウトが28日の開幕戦を視察。決勝弾を見届けたばかりだが、この日は佐野仙好統括スカウトら最多4人態勢で見守った。ソフトバンクの2人、巨人の1人を上回る人数で吉川に熱い視線を注いだ。1、5回の右前適時打はともにスライダーを仕留めたもの。熊野スカウトは「ここぞで打つ集中力はさすが。強くバットが振れている」と高評価した。

 この日の2安打でリーグ通算120安打に到達。吉川は「いいスタートが切れた。勢いに乗っていきたい」とうなずいた。近藤正監督が「いい日頃を選んで」と話したように、早ければ「大安」である9月4日にプロ志望届を所属の岐阜県学生野球リーグへ提出する。OBの広島・菊池も大安など縁起のいい日に提出したという。吉川は「志望届を出すことで気持ちも入る」と話し、リーグ戦に全神経を集中させる構えだ。

 30日に台湾・台中で開幕するU―18アジア選手権に挑む高校日本代表の視察を阪神は予定していない。今秋ドラフトの1位指名は即戦力投手になるのか、「ポスト鳥谷」の指名になるのか―。2日連続の視察を考えれば、現状では吉川が大学No・1内野手という位置付けになる。 (吉仲 博幸)

 ◆吉川 尚輝(よしかわ・なおき)1995年(平7)2月8日生まれ、岐阜県羽島市出身の21歳。小2から「桑原スポーツ少年団」で野球を始め投手。中京では1年夏から正三塁手で同年秋から遊撃手に。中京学院大では1年春から出場し今春は岐阜県リーグで首位打者、打点王の2冠に輝き3度目のベストナインと初のMVPも受賞。全日本大学選手権では全5試合で安打を放ちチームの初優勝に貢献。50メートル走5秒7。遠投97メートル。1メートル77、79キロ。右投げ左打ち。

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2016年8月30日のニュース