中日・堂上、史上7組目の兄弟満塁弾!おまけに同日弾も達成

[ 2016年8月29日 06:20 ]

<中・広>6回2死満塁、ダメ押しの満塁本塁打を放つ堂上

セ・リーグ 中日7―5広島

(8月28日 ナゴヤD)
 兄は12年かかったが、弟は10年だ。自身初のグランドスラムを放った中日・堂上は「逆転してくれたので迷いなく思い切り振ったら、最高の結果になった」と振り返る。昨年の兄・剛裕(巨人)に続き、史上7組目の兄弟満塁本塁打を達成。その兄もDeNA戦で代打3ランを放ち、同日アーチは初めてとなった。

 名誉挽回の一撃だった。6回、森野が中前に逆転2点打を放ち平田の中犠飛で加点。なお2死満塁で打席に立った。2回は2死三塁で遊ゴロ、5回は二ゴロ併殺打に倒れていた。「最近、全然チャンスで打ててない。“いいところを見せたろ”と気合を入れた」。

 代わったばかりの薮田の失投を逃さなかった。真ん中に来たカットボールを捉え、左翼席に叩き込んだ。一挙7点。前日は延長10回に新井の満塁弾を含む7点を勝ち越された首位・広島にVTRのようにやり返した。

 06年に地元の愛工大名電(愛知)からドラフト1巡目で入団。大型内野手として期待されたものの、レギュラーに定着できないまま10年目を迎えた。「変わらなきゃ」。昨秋から筋力トレーニングなどを中心にパワーアップを図った。4キロ増の86キロ。今季は遊撃に定着し、初めて規定打席にも達した。シーズン5本は10年に並ぶ自己最多だ。

 最下位に低迷する中、本拠のナゴヤドームには3万7872人の大観衆が詰めかけた。広島ファンも数多いが、地元ファンの声援を受けた堂上は「お客さんがたくさん入ると気合が入る」と感謝した。連敗を4で止め、首位球団に一矢報いた森監督代行は「あれ(堂上の満塁弾)がなかったらすんなり(試合が)いっていなかった。褒めてあげたい」と目を細めた。

 ▼巨人・堂上 (4点を追う9回に代打で左越え3ラン)点差は関係なく、いつもと同じ気持ちで打席に入った。諦めたくなかった。(弟が)広島の連勝も止めてくれたので。

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