DeNA 巨人3連破で4・5差!ラミレス監督「忘れられない試合」

[ 2016年8月29日 05:35 ]

<D・巨>8回1死二、三塁、巨人の守備が乱れる間に生還した関根(右)と梶谷(左)を迎えるDeNAナイン

セ・リーグ DeNA6―5巨人

(8月28日 横浜)
 DeNAは28日、巨人を6―5で下し、3連勝を飾った。2―2の8回に相手のミスにつけ込んで、4点を勝ち越し。降雨で1時間15分の中断を挟んだ一戦で、終盤まで集中力を保って接戦を制した。3位・DeNAと2位・巨人とのゲーム差は4・5差。クライマックスシリーズ(CS)初進出が悲願だが、2位以上での同シリーズ本拠開催にも望みをつなげた。

 雨中の激闘は、勝負どころでの集中力が勝敗を分けた。同点の8回に相手のミスと3連打で一気に4点を勝ち越し、巨人を相手に今季初の3連戦3連勝。満面の笑みで会見場に現れたラミレス監督は興奮を隠しきれないでいた。

 「グレートフィーリング!ジャイアンツを相手に3連勝して忘れられない試合になったよ。完璧にミスをすることなく、相手のミスにつけ込むことができた勝利だね」。

 勝負の8回。敵失と四球で無死一、二塁とし、倉本が1球で送りバントを決めた。1死二、三塁。自軍に流れありと踏んだ指揮官は、打席に代打の切り札・下園を送り出した。下園の当たりは二ゴロながら、二塁手・クルーズの野選と失策で2点を勝ち越した。さらに桑原、石川、ロペスの3連打で畳みかけ、一挙4点を奪った。

 勝ち越しへの流れをつくったのは投手陣だ。降雨により1時間15分の中断を挟む中、先発の新人左腕・今永が6回6安打2失点と力投した。2―2の7回から1イニングずつ投げた須田、田中はともに打者3人で片づけた。ラミレス監督は巨人を上回った部分を聞かれると「投手陣が素晴らしい仕事をしてくれた。その後の流れにつながった」と振り返った。

 負けが込んで苦しんだ8月中旬。9日からの前回の巨人3連戦で1勝2敗と負け越してから、5カード連続勝ち越しなしと苦戦が続いた。2位の巨人とのゲーム差は広がり、4位が迫ってくる中で、優勝を目標に掲げた指揮官は「現実を見ないと」とCS圏内の3位死守に下方修正したこともあった。それでも選手の前では「トゥモロー・イズ・アナザー・デー(明日は新しい一日)」と前向きに、チームを鼓舞し続けた。

 夏休み最後の日曜日に快勝し、指揮官は「ファンも喜んで帰ってもらえると思う」と上機嫌だった。3連勝で巨人とのゲーム差は4・5まで縮まった。球団初のCS進出だけではなく、ファーストステージを本拠で戦う権利を得る2位浮上も見えてきた。「2位が現実味を帯びてきたと思う。今後は2位を狙っていくことを優先とする」とラミレス監督。残り22試合。この勢いのまま戦い抜く。(中村 文香)

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