広島 12残塁で痛恨サヨナラ負け…緒方監督「自分の責任」

[ 2016年8月24日 05:53 ]

<巨・広>脇谷にサヨナラ本塁打を浴びたジャクソン

セ・リーグ 広島0―1巨人

(8月23日 東京D)
 引き分け以上で広島に今季初めて優勝マジックが点灯する一戦で、今季6度目のサヨナラ負け。0―0のまま今季15度目の延長戦にもつれ込んだ一戦はジャクソンが脇谷にサヨナラ弾を食らった。それでも緒方孝市監督(47)は「うちらしい野球ができていた」と選手たちを称えた。24日の第2戦でも勝てば20が、引き分けでも21が点灯する。

 右翼席に脇谷のサヨナラ弾が飛び込むと、広島の選手の誰もが力が抜けた。残塁12が示すように終始押していたのに負けた。いや、勝てなくても引き分けでも今季初の優勝マジックが点灯していたのに、それも無残に散った。それでも緒方監督の言葉には力があった。

 「今日はね、自分たちの持っている力をすべて出し切った。その中で接戦を落としたことは(監督である)自分の責任だし、何かできなかったのかという反省はあるけども、自分たちの野球はできていたからね」。

 本来なら耳障りなはずのヒーローインタビューにも、「脇谷選手が教えてくれたね。一番上のてっぺんに立ちたいのであれば、ああいう集中力をもって打席に立たないといけないのだとね」と続けてみせた。

 9回無失点のジョンソンは気迫のピッチングを見せてくれた。そして7イニングも得点圏に走者を進めながら無得点だった打線にも、決定力不足をとがめるのではなく、何度もチャンスを作ったのだとたたえた。勝てなかったが、ナイスゲームだとして、次の一戦に切り替える。

 初回2死三塁で遊ゴロ、8回1死二塁で二ゴロに倒れた4番の新井は「ジョンソンのために何とかしたかった」と唇をかんだ。8回に1安打したものの9回2死満塁で右飛など3度の得点圏で1本が放てなかった3番の丸は「たくさんチャンスを作れたし、今までのスタイルの野球ができた。あしたもいっしょです」と前を向いた。

 今季15度目の延長戦(7勝7敗1分け)で、同6度目のサヨナラ負けも、巨人とのゲーム差はまだ7もある。24日の第2戦も同じ条件で、勝てば優勝マジック20が、引き分けでも21が初点灯する。決してショックを引きずるような1敗ではない。

 ▼広島・ジャクソン(延長10回に脇谷にサヨナラアーチを被弾) 真っすぐをしっかりと投げ込んだが、相手が(直球を)張っていたのか、持っていかれた。

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2016年8月24日のニュース