豊田氏通夜 中西太氏、石毛宏典氏ら約300人が参列

[ 2016年8月24日 06:54 ]

豊田泰光さんの遺影

 元西鉄内野手で本紙特別編集委員も務め、14日に誤嚥(ごえん)性肺炎のため81歳で死去した豊田泰光(とよだ・やすみつ)氏の通夜が23日、東京都品川区の桐ケ谷斎場で営まれた。西鉄で1年先輩の中西太氏(83)、元西武の石毛宏典氏(59)ら約300人が参列。西鉄の黄金期をけん引した故人をしのんだ。

 「怪童」と呼ばれ黄金期をともに支えた中西氏は「仲間たちが次々と私を置いていってしまって寂しい限り」と無念の表情。豊田氏の入団当時を「食べ物も何もない時代によく頑張った。相手に負ける前にチーム内で仲間に負けるかという闘争心でぶつかっていた」と振り返った。引退後の評論活動にも触れ「野球もさることながら凄く(文章を)勉強していた。辛口解説と言われたが、よく勉強していて功績は大だった」と称えた。

 西武で豊田氏と同じ背番号7をつけた石毛氏は「厳しい目もあったが、何かあると“飯行くぞ、飲みに行くぞ”と誘ってくれた。豊田さんの人間性が僕は結構好きだった」と回想し、豊田さんの遺影を見て「豊田さんも人間だったんだな。死ぬと思わなかった」としんみり。「最初は厳しく、次第に優しく接していただいたので、僕にとっては心に残る大先輩でした」と語った。

 また、豊田氏が出演していたフジテレビ「プロ野球ニュース」でキャスターを務めたフリーアナウンサーの中井美穂(51)は「熱いハートと冷静なコメントを併せ持ったすてきな方でした」と在りし日をしのんだ。

 葬儀・告別式は24日午前9時半から桐ケ谷斎場で営まれる。

 ▼木佐彩子(フリーアナウンサー。プロ野球ニュースで共演) 結婚時に“石井(一久氏)みたいなタイプは(自宅では)余計なことをしないで、いつも笑っていればいいんだよ”とおっしゃっていただいたのを思い出しました。

 ◆主な参列者 中西太、玉造陽二、井上善夫(以上元西鉄)、丸山完二、松岡弘(以上元ヤクルト)、山中正竹(元日本代表監督)、野村収、斉藤明雄(以上元大洋)、石毛宏典(元西武)、居郷肇(西武球団社長)、中井美穂、木佐彩子(以上フリーアナウンサー)=順不同、敬称略=

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