阪神 逆転CSへ先発3本柱投入へ 能見→藤浪→メッセ

[ 2016年8月23日 05:35 ]

(左から)能見、藤浪、岩貞は台風直撃のため室内で練習する

 阪神は、23日から3・5ゲーム差で追う3位・DeNAと3連戦(横浜)を戦う。クライマックス・シリーズ(CS)進出に向けた最大のライバルでもあるだけに能見、藤浪に中5日でメッセンジャーを投入し、先発3本柱で全勝を狙う。長期ロードも、このカードで最後。2020年東京五輪で復活した野球のメイン会場候補にも挙がる場所から、逆襲の足がかりをつかむ。

 リーグ優勝は風前の灯火となっても、CS進出からの「セ界制覇」の可能性はまだまだ残っている。3・5差で追うDeNAとの直接対決。残り試合を考えれば、ここで一気に差を詰めておかないと厳しい状況になるのは明白。それを可能にするのは先発3本柱しかいない。24日の2戦目に登板が見込まれる藤浪の言葉にも自然と力がこもった。

 「勝ちたいです。チームにとっても。そういう意味でも、良いピッチングをして、勝利につなげるようにしたい」

 DeNA戦は通算12試合で8勝2敗と好成績を残し今季も2試合に登板し1勝、防御率2・02。横浜スタジアムでも通算5試合で3勝1敗だけに期待は高まる。

 前回登板した17日広島戦では3盗塁を許すなど足を絡めた攻撃で揺さぶられ6回4失点(自責3)で9敗目(5勝)を喫した。「けん制やクイックなど出来る限りのことをしたい。狭い球場ですしフラフラ上がったら入ってしまう。状況に応じて考えていきたい」。球団では江夏以来となる高卒1年目からの4年連続2桁勝利に向け、残りの登板数を考えれば1敗も許されない。チームの逆襲機運を高める上でもエースの完全復活は不可欠となる。

 3連勝に向け、先陣は能見が務める。7勝10敗と黒星が先行するが、対DeNAは通算12勝10敗と勝ち越しており、悪い印象はない。「やるべきことをやらないといけない。攻めるところはしっかりと攻めたい」。横浜スタジアムでの最終調整では、関東地方を直撃した台風9号の影響による雨の中、集中力を高めるように黙々とダッシュを繰り返した。

 長期ロードの3連勝フィニッシュを決めるべく、3戦目は19日巨人戦から中5日でメッセンジャーの先発が濃厚。DeNA戦は通算15勝(6敗)で、今季も2戦2勝、防御率1・80と好相性を誇る。「(終盤に差しかかった)今は相手どうこうではなく、どの試合も勝たないといけない。とにかく勝つことが一番大事だ」と意気込んだ。

 DeNA、ヤクルト、中日と続く8月の残り3カードは、いずれも勝ちが先行している。金村投手コーチも「状態の良いピッチャーを当てていく。一戦一戦やっていく」と話した。まずは最強布陣で敵地に乗り込み、逆転劇への弾みを付ける。(湯澤 涼)

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