張本勲氏 豊田さん悼む…長嶋さんに匹敵 パ・リーグ一番の格好良さ

[ 2016年8月16日 07:40 ]

09年、スポニチ本紙創刊60年記念表彰を受けた豊田氏(左)と張本氏

豊田泰光氏死去

 私が東映に入団した1959年(昭34)。西鉄の豊田さんはすでにショートでバリバリの選手だったが、とにかく格好良かった。当時、昭和30年代のパ・リーグで一番格好のいい選手だったと思う。

 茨城出身の骨っぽい男、いわゆる「水戸っぽ」。色白の男前で、スタイルもユニホームの着こなしもいい。そしてプレーの動作、身のこなし…。長嶋(茂雄)さんにも匹敵したんじゃないかな。ミスターはスマートなイメージだけど、豊田さんは男っぽい魅力にあふれていた。

 シーズン打率は3割に届かない年が多かったが、非常に勝負強かった。ここ一番の集中力が凄かったね。中堅から右方向に打つのがうまかったのも記憶に残っている。ただ当時、敵チーム同士は球場でもあまり会話をしないような暗黙の了解があった。私が出塁して二塁へいくと、遊撃の豊田さんに「こんにちは」とあいさつをする。そんな感じだった。

 一度、銀座でバッタリ会ったことがある。その時、「歌を聴かせてほしい」とねだった。「しようがないな」と言いながら、豊田さんは一曲歌ってくれた。うまかったねえ。確かレコードも出しているはずだ。

 スポニチの評論家として、バッテリー賞の選考委員会などでもお世話になった。「辛口評論」といわれていたが、自分の正論をきちんと述べる。そんな印象だった。謹んでご冥福をお祈りしたい。 (スポニチ本紙評論家)

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