江越!高山! 若手打線爆発に…金本監督「自信にして欲しい」

[ 2016年8月15日 06:37 ]

<神・中>1回1死二塁、江越は左中間に7号先制2ランを放つ

セ・リーグ 阪神8―1中日

(8月14日 京セラD)
 これが「超変革ダイナマイト打線」だ。阪神は14日の中日戦(京セラドーム大阪)に8―1と圧勝した。現役時代に「ダイナマイト打線」の中核を担った故藤村富美男氏の生誕100年を記念し、「永久欠番デー10」と銘打たれた一戦。金本知憲監督(48)が手塩にかけて育成中の江越、高山が本塁打を放つなど若虎中心の打線が爆発し、今季2度目の同一カード3連勝を飾った。

 初回に江越が先制2ランを放ち、ダイナマイトを点火させた。北條は3回の二塁打と2四球で1番打者の仕事をまっとう。4回には中谷と高山の連打を起点に3得点し、5回に高山が3ラン…。ことごとく得点に絡んだ若虎たちの躍動に金本監督の舌も滑らかになる。

 「まだまだ今はとりあえずというだけでね。自信にはしていってほしいけど、慢心はダメ。自信にね。慢心すれば、すぐ片岡(打撃)コーチが激怒するシステムになっていますから、ウチは(笑)」。

 「金本チルドレン」が揃って躍動した。京セラドーム大阪が舞台の今カードでは、メイングラウンド上で試合前練習の開始1時間前から始まる、早出より早い「超早出」練習が行われていた。そこに連日、顔を出し、指揮官から直々の指導を受けている江越、高山、北條、中谷の若虎4選手が全員、結果を残した。

 特に逆方向への打撃指導に着手した矢先の高山が左越えに放った3ランには、指揮官も大きくうなずいた。「(高山への指導は)バットの軌道。ちょっとアウトサイドイン気味だったので、レフト方向にということで。そういう軌道で彼はあまり振ったことがないと思うので。そういうこともやっていこうかなという矢先で、すごくいい軌道を見せてくれた。さすがセンスを感じる」。

 この日は初代ミスタータイガース・故藤村富美男氏の生誕100年となる「8・14」。記念の「永久欠番デー10」として行われた一戦だった。選手、首脳陣は「10」が刺しゅうされた帽子を着用し、偉大な故人の闘志も身にまとった。「記念の日に勝てて、タイガースの後輩として本当によかった」。1940年代後半、背番号10が不動の4番として中核を担った「ダイナマイト打線」を彷彿させる猛攻でメモリアルデーに花を添えた。

 鳥谷を3試合連続で先発から欠き、ベテランの福留にも休養を与えた一戦。この日の勝利には1勝以上の意味が備わる。「孝介もゆっくり体を休めてね。来週は5試合だから、ちょっと頑張ってもらいましょうかね」。今季2度目の同一カード3連勝。若虎たちが起こした大きな波に乗り、あす16日から首位・広島との2連戦に臨む。(惟任 貴信)

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2016年8月15日のニュース