1年目から破綻していた落合GMと谷繁監督の関係

[ 2016年8月10日 09:07 ]

会見を終え席を立つ谷繁監督
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 【記者の目】開幕前、中日の球団関係者から「借金15以上になれば解任じゃないか」と聞いた。まるで“早く負けてほしい”という雰囲気を感じた。

 谷繁監督、佐伯守備コーチと、他のコーチ陣との間には想像以上に大きな溝があった。3年前、兼任監督誕生直後からチーム内は不穏な空気が漂っていた。谷繁監督と当時2軍監督だった佐伯コーチの間だけで選手の入れ替えが決まり、他のコーチが何も知らされていないケースも多かったという。今季、落合GMの組閣案に佐伯コーチの名前はなかったが、監督の強い要望で守備コーチとして残留した。

 選手として実績を残したGMと監督。互いに口数は少なく、歩み寄るタイプでもない。原因はまだ不明だが、就任当初の信頼関係は1年目にはもう完全に破綻していた。

 落合GMにも責任はある。だが、この日の会見で佐々木球団社長は「チームの力、戦力に絶対はない。時間とともに責任を迫っていく」にとどめて“けんか両成敗”にはしなかった。球団は常勝軍団再生を、監督として実績を残した落合GMの手腕に託したことになる。 (スポニチ本紙大阪報道部部長・幡 篤志)

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