履正社・寺島 自己最速150キロ出た 巨人GM「トップランク」

[ 2016年8月9日 05:30 ]

<履正社・高川学園>貫禄の投球で1失点完投した履正社・寺島

第98回全国高校野球選手権第2日・1回戦 履正社5―1高川学園

(8月8日 甲子園)
 8回1死、履正社・寺島が清水へ投じた4球目だった。結果はファウルとなったこの1球でアストロズのスカウトが構えたスピードガンが150キロを叩き出した。自己最速を1キロ更新し、初めて大台に乗せた。

 花咲徳栄・高橋昂、横浜・藤平とともに「ビッグ3」と注目を集めている左腕。その先陣を切って圧巻のピッチングを見せつけた。「これだけ皆さんが沸いてくれるのは初めて。どこの球場よりも暑かった。熱気も凄かった」。初の甲子園を楽しむように6回1死まで無安打投球。「65点」と自己採点は厳しかったが、2安打1失点完投で11奪三振の快投だった。

 偉大な先輩にも負けない肉体が武器だ。履正社の平嶋大輔専属トレーナーは「骨格も出来上がっています。筋肉の立ち上がりも早く、毎回高いレベルで強い力を出せる。体をうまく使える点も山田(ヤクルト)より上」と証言する。
 「甲子園へ連れて行きます。そして150キロを出します」。今年1月に岡田龍生監督への年賀状や野球ノートに記した約束を果たし、狙うは初の日本一だけだ。「せっかくなんで全国制覇を目指します」。最後は涼しい顔で言ってのけた。

 ▼巨人・堤辰佳GM うちの中でトップランク。高校生の中では、球の力は抜けている。力は持っている。

 ▼中日・中田宗男スカウト部長 メリハリが素晴らしい。落ち着きもある。先発候補の左投手では一番いい。

 ▼ソフトバンク・小川一夫編成育成部長 完成度が高い。プロに来て、すぐ出られるくらいの力がある。

 ▼ブレーブス・大屋博行スカウト アクセルを持っていて、フルに踏んだり、弱めたりができる。米国でも十分通用する力がある。

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2016年8月9日のニュース