ハム大谷、自己最多60安打 3安打3打点、ラストは14号

[ 2016年8月4日 06:11 ]

<ロ・日>初回1死一塁から中田の左翼線打で一塁から激走、本塁に滑りこむ大谷。捕手・田村

パ・リーグ 日本ハム10―2ロッテ

(8月3日 QVCマリン)
 全てが完璧だった。7点リードの9回だ。日本ハム・大谷は黒沢のスライダーに反応した。バットを体に巻き付けるように振り抜くと、打球は右中間席に吸い込まれた。

 「絶対に内角スライダーが来ると思っていた。打った瞬間に“入った”とは思わなかったけれど、風に乗ってくれた」

 大谷は1ボール1ストライクから3球目の内角スライダーを空振りしていた。相手バッテリーは4球目の直球を高めに外した。「投手・大谷」ならば、5球目は内角スライダーで決めにいく。そんな読みから14号ソロは生まれた。

 試合前。いつもと異なる光景があった。普段は投手調整の後に打撃練習に取り組むが、この日はフリー打撃を先に行った。「(打撃コーチの)金子さんから“どっちがいい?”と言われて、打撃の順番を組んでもらった」。前日は投手のメニューが多く、フリー打撃なしで出場し、3打数無安打に終わっていた。まさに効果てきめんだった。

 過去の自分を超えた。初回1死三塁では右前へ先制適時打。14年のシーズン自己最多58安打に並ぶと、7回無死一、二塁での右中間適時二塁打で更新した。そして会心の一発で節目の今季60安打に到達した。

 走塁も圧巻だった。初回に中田の左翼線二塁打で一塁から快足を飛ばして2点目のホームを踏むと、7回も中田の左前打で二塁から生還。左翼からの送球が走路にそれたが、「当たり負けしないように、捕手をはね返すぐらいの強いスライディングを心掛けた」と頼もしい。8戦連続野手出場で3安打3打点3得点。「もっと大事な試合がこれから多くなる。マウンドでも打席でも貢献していきたい」。二刀流だからこそ、こんな活躍を見ることができる。横市 勇)

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