【牛島和彦の視点】巨人・田口 最後まで力みなし 投げミスなし

[ 2016年8月4日 11:10 ]

<中・巨>2安打でプロ初完封勝利を飾った田口

セ・リーグ 巨人5―0中日

(8月3日 ナゴヤD)
 巨人・田口は立ち上がりから制球が素晴らしかった。4回までに対戦した打者14人に対し、初球ボールから入ったのは初回の近藤一人だけ。早めに追い込めていたから、最後はストライクゾーンで勝負しなくていい。中日打線は低めのボール球に手を出すシーンが目立った。

 直球の球速は140キロ前後でも力感のない腕の振りをしているから、打者は速く感じる。悪いときは力みから制球を乱すことがあったが、今日は最後まで力が抜けていた。中日打線には右打者7人が並んだが、外角への球は直球、変化球ともに投げミスがなかった。先制した直後の4回に自ら中前タイムリーを打ったことも大きかった。相手に一番ショックを与えた一打だった。

 首位・広島とはまだ7ゲーム差ある。それでも苦手だった敵地で中日に2連勝した勢いのまま、5日からの直接対決3連戦に臨めることは大きい。初戦を取れるかが鍵になるだろう。(スポニチ本紙評論家)

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2016年8月4日のニュース