東京ガス サヨナラ8強!山内主将の一打で山岡救った

[ 2016年7月24日 05:30 ]

<東京ガス・三菱重工名古屋>延長11回裏1死一、二塁から東京ガス山内の打球は遊撃・長曽我部の頭を越えるサヨナラ打。ナインに迎えられる

第87回都市対抗野球第9日2回戦 東京ガス4―3三菱重工名古屋

(7月23日 東京ドーム)
 3試合が行われた。2回戦では東京ガス(東京都)が延長11回、山内佑規捕手(27)のサヨナラ打で三菱重工名古屋(名古屋市)を4―3で下してベスト8進出。日本新薬(京都市)は3年連続で8強入りした。準々決勝ではトヨタ自動車(豊田市)がNTT東日本(東京都)を延長10回サヨナラで破り、4強一番乗りを果たした。

 延長11回1死一、二塁。山内がはじき返した打球が中前にぽとりと落ちた。一塁を回ったところでガッツポーズ。すぐにナインの歓喜に包まれた。「かなり詰まったので落ちてくれてよかった」。主将は手荒い祝福を最高の笑顔で受け入れた。

 苦しい戦い。序盤の3点リードを絶対エース・山岡が2ランを浴びるなどして追いつかれた。打線は5回以降、延長10回までわずか2安打。嫌な流れでタイブレークに入る直前だった。「僅差の勝負。どちらに転ぶか分からない」。山内は最後のチャンスできっちり仕留めた。

 主将に指名されたのは入社2年目の秋だった。「最初は断った」。レギュラーでもない自分が先輩を差し置いて大役につけない。それでも菊池壮光監督にもう一日考えろと言われ、「ここで意気に感じなければ駄目だ」と引き受けた。

 桐蔭学園、明大いずれも主将を務めたリーダー体質。菊池監督は指名した理由を「若い山内でチームを変えたかった」と明かした。大学の1年下には野村祐輔(広島)、社会人の同期は石川歩(ロッテ)。そして今はプロ注目の山岡の球を受ける。「いい投手と出会うことで自分も成長できる」。それから「みんな僕から離れて飛躍していますね」と笑った。その明るさが一流を育てる。

 準々決勝では優勝候補の日本新薬と激突する。目指すのは81年以来35年ぶりのベスト4。「ここからはさらに厳しい戦いだが何とか勝ちたい」。主将4年目の山内は表情を引き締めた。(君島 圭介)

 ▼東京ガス・山岡(9回3失点、12奪三振)ストライクゾーンで勝負できた。2ランは失投。チームが勝ったのでよかった。

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2016年7月24日のニュース