【新潟】大崎V打!新潟明訓 8回イッキ4逆転4年ぶり聖地王手

[ 2016年7月24日 05:30 ]

<巻・新潟明訓>8回裏、新潟明訓は2死一、三塁から5番・大崎が左中間二塁打を放ち、5―4と逆転する

第98回全国高校野球選手権新潟大会準決勝 新潟明訓6―4巻

(7月23日 ハードオフ新潟)
 準決勝が行われ、新潟明訓と中越が決勝へ進出した。新潟明訓は8回、1点差に迫ってなおも続いた2死一、三塁から5番・大崎海渡(3年)の左中間二塁打で逆転し、5回途中からリリーフしたエース廣田祥一朗(3年)が反撃を断った。中越は6回に押し出しで勝ち越すと、相手の隙を突く“足攻”で2点を追加。7回にも追加点を奪って試合を決めた。4年ぶり8度目の新潟明訓か、2年連続10度目の中越か、甲子園を懸けた決戦は12年以来の同一カードになった。

 鮮やかな集中打“返し”で新潟明訓が終盤に逆転劇を演じた。チームに浸透していたのはつなぐ意識。「これが高校野球。醍醐味(だいごみ)、厳しさ、喜び。みんなでつなぎ、勝ち取ってくれた」。本間健治郎監督はまぶしそうにナインに目をやった。

 立ち上がりに2点の先制も5回には3ランを含め4失点と劣勢に回った。だが、そこで誰よりも声を出し、ベンチを鼓舞したのは「準決勝が一番、苦しい」。14年夏の準決勝(対関根学園、2―5)を知る4番・秋葉悠(3年)だった。今大会、打率は1割台ながら、主砲が土壇場で存在を示す。8回。3―4と追い上げて迎えた4度目の打席で「しっかりボールを選ぶことができた」と中前へ運び、続く大崎の二塁打を呼び込んだ。

 「前の秋葉が粘ってつないだ。自分も、と思った」。それまで3打席無安打だった大崎も「引っ張りにいかないで」。逆方向をイメージ。「高めのスライダー。最初は打ち損じたと思ったけど、うまく押し込めた」と殊勲の一打を振り返った。

 4年ぶりの聖地まであと1勝。指揮官は「明日(決勝)は明日」と話したが、今春県大会決勝(対北越)の9回逆転サヨナラ劇同様、この日も「みんなで戦った1勝」。栗山謙主将(3年)の言葉を待つまでもない。苦しみながらつかんだファイナル舞台。新潟明訓が最高のムードで臨む。(矢崎 弘一)

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2016年7月24日のニュース