【長野】都市大塩尻　１０得点で上田西の連覇の夢砕く

＜東京都市大塩尻・上田西＞７回、２死満塁。東京都市大塩尻・塩原が走者一掃の適時二塁打を放ち、１０―２とリードを広げる

第９８回全国高校野球選手権長野大会準々決勝 都市大塩尻１０―２上田西

（7月21日 松本市野球場）
　都市大塩尻が上田西の連覇の夢を文字通り打ち砕いた。

　初回、県Ｎｏ・１投手の草海光貴に鮮やかな先制パンチを浴びせた。連続四球で無死一、二塁とすると３番の百瀬凌太が中堅手の頭上を越える適時三塁打を放ち、２点を先制。次打者の二ゴロの間に３点目のホームを踏んだ百瀬は「絶対にランナーを還そうと思った。しっかりとバットを振れた」と心地良さそうに汗を拭った。新井孝行監督（６５）は「草海君は素晴らしい投手なので、立ち上がり勝負と言ってあった。よくあそこで３番（百瀬）が打ってくれた」と殊勲の背番６を称えた。

　２回に１点差に迫られて迎えた５回に単打５本を集めて２点を追加。７回には先頭の百瀬が右前打で出塁し、続く熊井駿が四球を選んで草海をマウンドから引きずり降ろした。その後も攻撃の手を緩めることなく、五味優貴の２点適時二塁打と塩原利久弥の３点適時二塁打で一挙５得点を挙げ、試合を決定づけた。草海対策として打撃投手をマウンドの５メートル前に立たせて練習してきた塩原は「自分のバッティングができた」とうなずいた。

　準決勝は昨秋と今春に敗れた松商学園と三たび相まみえる。「春とは違うチームだというところを見せたい」と原航大主将。一戦ごとに成長し、勝ち上がってきたナインは因縁の相手に雪辱を果たし、甲子園出場を果たした１１年以来の決勝舞台に駒を進める。（中沢　豊）