【新潟】巻4強 小林佑“復活”3打点!小鷹1失点完投

[ 2016年7月22日 05:30 ]

1失点完投の巻・小鷹は27個目のアウトを三振に取ると大きくガッツポーズ

第98回全国高校野球選手権新潟大会準々決勝 巻4―1長岡工

(7月21日 エコスタ)
 準々決勝が行われ、巻が第4シードの長岡工を4―1で下し、13年夏以来の4強入りを果たした。8番・小林佑(3年)が先制の2点適時三塁打を含む3打点の活躍を見せれば、先発のエース小鷹樹(3年)も、要所を押さえる粘りの投球で9回を1失点に抑え完投した。春王者の新潟明訓、昨夏覇者の中越も4強入り。加茂暁星は79年以来37年ぶりのベスト4進出を決めた。

 「苦しい試合でした」

 清水一弥監督は要所を締めながらつかみ取った1勝を、一言で振り返った。

 投げては、エースの小鷹が1失点完投。7回には無死満塁のピンチから暴投で1点を失ったが、「ピンチでは崩れることがあったが、ひるむことなく強い気持ちでやろうと思った」と後続を絶ち切った。指揮官も「よく我慢してくれた。ピンチの場面も腕を振ってしのいでくれました」とエースの力投を称えた。

 打っては小林佑が先制打を含む3打点と躍動した。2回の1死一、三塁の場面。2球目でスクイズを試みたがファウルで失敗。それでも「思いっきりいこうと思いました」。気持ちを入れ直して振り切った3球目は左翼手の頭を大きく越え、自身は三塁まで到達。先制の2点を呼び込んだ。小林佑は「これまでの試合は全然打てていなかった。(小鷹)樹が1人で投げて、打って頑張っていたので、ちょっと恩返しできたかなと思います」。11打数2安打と初戦から4回戦までは打撃で振るわなかったが、新潟の“聖地”エコスタで存在感を見せつけた。

 3年前の夏。中学3年だった小林佑は、エコスタで巻―新発田中央の準々決勝を観戦していた。巻はその試合に勝利し、4強入り。準決勝で日本文理に敗れ、惜しくも甲子園へは届かなかったが「公立校なのに凄く伸び伸びと試合をしていて、かっこいいと思った。1つ上の先輩方に誘われたこともあったんですけど、あれを見て巻で甲子園を目指したいと思いました」。主将の安田真輝(3年)をはじめ、同じ志を持った部員が複数人入学。そしてこの夏、3年前と同じ準決勝まで駒を進めた。次戦は、春の王者・新潟明訓。小林佑は「苦しい試合にはなると思うが、全力でぶつかっていきたい」。もちろん目標は心を突き動かされた3年前に決意したことだ。 (棚橋 孝太)

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