NTT東日本・上田 攻守で8強貢献 “珍事”カウント間違え見抜く

[ 2016年7月22日 05:30 ]

<NTT東日本・三菱日立パワーシステムズ横浜>2回2死、左越えソロを放った上田を出迎えるNTT東日本ナイン

第87回都市対抗野球第7日2回戦 NTT東日本5―0三菱日立パワーシステムズ横浜

(7月21日 東京ドーム)
 2回戦3試合が行われた。NTT東日本(東京都)は、三菱日立パワーシステムズ横浜(横浜市)に5―0で快勝。11年目のベテラン、上田祐介捕手(32)が攻守で準々決勝進出に貢献した。西濃運輸(大垣市)は、3年目右腕の六信(むつのぶ)慎吾投手(25)の好投で、粘るきらやか銀行(山形市)に逆転サヨナラ勝ち。トヨタ自動車(豊田市)も8強入りした。

 1―0の2回2死、フルカウントから高めの直球を、上田は見逃さなかった。快音を残した打球は左翼席にライナーで飛び込んだ。「打った瞬間に入ると思いました」。自身、都市対抗では10年の準々決勝・JR九州戦以来の一発。2年ぶり8強を決めたベテラン捕手に笑顔が浮かんだ。

 若い投手陣を引っ張った。毎回走者を許した25歳の先発・加美山を5回。2番手・23歳の沼田は4回。好リードで得点を許さない完封リレーを演出。4回1死一、二塁では球審がボールカウントを間違えて四球を宣告する珍事も「おかしいと思った」と冷静に自軍監督にアピールを要求。判定が覆ると、打ち直しで三ゴロ併殺打に仕留めた。

 完封リレーが象徴するように、継投での逃げ切りが特徴のチーム。その鍵を握るのが上田だけに「投手とは常にコミュニケーションを取る。(投球の)入りが大事と常に言っている」。捕手としての仕事が7割という。試合前は登板予定の投手の球を全員ブルペンで受ける。

 常総学院(茨城)では3年時に大崎雄太朗(西武)、横川史学(元楽天、巨人)らとともに01年センバツを制した。日大3年時は那須野巧(元横浜、ロッテ)とのバッテリーで04年の大学選手権で準優勝。輝ける球歴の中で、どうしても欲しいのが黒獅子旗。目指すは前身の電電東京時代の81年以来35年ぶりの優勝だ。 (君島 圭介)

 ▼NTT東日本・福田周(3安打2打点。1回戦から5打席連続安打で今大会7打点目)チームに勢いをつけるには1番打者が塁に出ること。打点は考えないが、うれしい。

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