米国野球殿堂館長 イチローは「日本やアジアのレベルの高さ示した」

[ 2016年7月16日 05:30 ]

米国野球殿堂博物館に展示されているイチロー外野手のユニホームの前に立つジェフ・アイドルソン館長

 大リーグは15日(日本時間16日)に後半戦が始まる。メジャー通算3000安打まであと10本に迫るマーリンズ・イチローは敵地でのカージナルス戦に臨む。大台は殿堂入りへの大きな目安とされるが、野球殿堂博物館のジェフ・アイドルソン館長が記録の意義やイチローへの思いを語った。

 ――イチローの殿堂入りの可能性と意味は。

 「殿堂入りはどの選手にとっても偉業。彼が果たせば大リーグが国際的になった証と言える」

 ――殿堂入りとなればアジア選手初となる。

 「米国社会が人種のるつぼと言われるように、ベースボールもあらゆる文化、人種を包み込んできた。イチローは日本やアジアのレベルの高さを示し、外交の役割も果たした。彼は常に何かを学び続けようとしている、このスポーツの優等生だ。記録同様に、その姿勢も称賛されるべきだ」

 ――イチローは何度も博物館を訪れているが。

 「彼は人がいない静かな時期に訪れる。昔の選手や米国の野球文化の礎になっているコレクションを見つめて勉強していた。古いバットや指がないタイプの昔のグラブなどを熱心に見ていた姿が印象的だった」

 ▽米国野球殿堂 217人の元大リーグ選手に監督、審判員らを加えた300人以上が選出されており、ニューヨーク州クーパーズタウンにある博物館にレリーフが飾られている。競技者部門は全米野球記者協会在籍10年以上の会員による投票で選ばれ、投票数の75%を得ることが条件。同協会による選考は1936年から始まり、第1回はベーブ・ルース、タイ・カッブらが選ばれた。

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