大リーグ機構 コミッショナーが本塁打増加と禁止薬物の関係を否定

[ 2016年7月13日 09:44 ]

大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナー (AP)

 大リーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナー(57)は12日、米国野球記者協会との会見において、増加傾向にある本塁打は禁止されている運動能力向上薬に起因するものではないという考えを示した。

 大リーグにおいて、昨季の前半戦における1試合平均本塁打数は1・90本。しかし、今季の前半戦に関しては2・32本と増加しており、この数字は2000年シーズン前半戦の2・56本以来、最も高い平均値となっている。

 この件についてマンフレッド・コミッショナーは「本塁打が増加した背景には、さまざまな要因がある」と前置きし、「1試合平均2・32本という数字は、年間で2万2000回もの薬物検査を実施した上での結果である」と続けた。

 今季の大リーグで禁止薬物の規定違反によって出場停止処分を科された選手はこれまで13名。昨季はシーズンを通して7名であったことを考えると、マンフレッド・コミッショナーが述べた通り、リーグの禁止薬物に関するプログラムが機能していると言えるかもしれない。

 本塁打の増加傾向は薬物によるものでなければ、一体、何によるものなのか。マンフレッド・コミッショナーは打順の組み方に注目し、「ホームラン打者が1番や2番を打つようになり、それにより、打席に立つ機会が増えた」と分析。昨季はチームトップの41本塁打を記録したブルージェイズのドナルドソンは2番に座ることが多いが、これなどは典型例。ホームラン打者がより多く打席に立てば、相対的に1試合の平均本塁打数が高くなるという理屈だ。

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