【それぞれの夏】一時は40キロ台…病に打ち勝った苦労人、声で仲間鼓舞

[ 2016年7月11日 13:18 ]

<秋留台・穎明館>試合に向かう穎明館・板坂

第98回全国高校野球選手権・西東京大会2回戦 穎明館2―4秋留台

(7月10日 上柚木公園)
 穎明館は1点リードで迎えた7回に失策絡みで3失点。日頃から練習試合でよく戦っているという都秋留台相手の逆転負けに杉山精一監督は「うちの方がチャンスはあったが決めきれなかった」と悔やんだ。

 敗戦の中で9番・二塁で先発した2年生・板坂力輝は3打数1安打と奮起した。板坂は中学3年時にオスグットシュラッター病を発症。膝を曲げることもできず、野球から離れる日々が続いた。筋肉も落ちてやせたことで、昨年は体重が40キロ台にまで落ち込んだ。それでも「周りとの体格差は努力で補う」と約1カ月、足の付け根から足首まであるギプスを両足につけて厳しいリハビリに耐えて、野球ができるまでになった。

 病気の影響もあってパワー不足ながら、体重は50キロ台まで戻ってきた板坂に「器用な選手で、ゴロを拾うのが上手い。中学の時に見て、育てたいと思った」と目を付けた杉山監督は2年生ながらメンバーに抜てきした。試合中、誰よりも声を張ってチームを鼓舞した。病気に打ち勝ってスタメンを勝ち取った苦労人。今度は主軸として新チームを引っ張っていく。(畑 大地)

 ※オスグッドシュラッター病 10~15歳の急激に骨が軟骨から成長する時期の子供が、跳躍運動を伴うスポーツを過度に行うと発症する。脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり、成長軟骨部が剥離することが発症の原因。外見からは判明しにくいため、痛さが周囲に伝わりにくい部分が発症者にとってつらい。

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