球児&福留、大敗で意地見せた ベテランが気合い注入

[ 2016年7月11日 06:15 ]

<神・広>藤川は8回の1イニングを無失点に抑える

セ・リーグ 阪神0-9広島

(7月10日 甲子園)
 0―9の8回にマウンドに上がるような投手ではない。それでも阪神の藤川は必死に腕を振った。2死満塁のピンチを招きながらも、気持ちの入った投球で無失点。チームの現状はあまりに厳しいが、全員で乗り越えていかないと先はない。敗戦の帰り道、投手陣を代表するように仲間を鼓舞した。

 「責任は感じていますよ。でも、またすぐに次のゲームがある。今は目の前の一つゲームに、チームとして集中することが大事じゃないかと思う。個々でどうするというより、チームとして前を向いてやらないと」

 広島にやられっぱなしだった今回の3連戦。最後も象徴のような惨敗を喫しても、ここで心が折れることは許されない。敗戦の傷を引きずっている場合でもない。チーム一丸となって苦境を乗り切る時。強い思いをあえて言葉にした。

 もう一人のベテランも気持ちは同じだ。野手最年長の4番・福留は2安打を放ち孤軍奮闘した。すでに0―8と大差が付いていた4回1死二塁の第2打席でも鬼気迫る表情で打席へ。全身に闘志をみなぎらせ、右前打で好機を広げた。適時打にはならなくても8試合連続安打。苦しい中でも一人、チームを盛り立て続けている。

 悔しい敗戦後は無言で通しても試合前練習では若手に助言も送った。ウオーミングアップ中に緒方、梅野、原口、北條ら若手を呼び寄せ、「こういう時期だし、試合に出る、出ないにかかわらず、体の準備をしておけ。短いダッシュをしてキレを出すとか、コンディションを整えておくように」と諭した。

 どちらかと言えば、孤高の存在だった男にとっては異例の行動だが、それだけ危機感を感じている証し。自分の力だけでは勝てないことは誰よりも分かっている。

 若手の積極登用で『超変革』を目指す猛虎にあって藤川、福留という百戦錬磨の男たちの存在は苦しい時こそ強みのはず。今こそ若手、中堅、ベテランが力を合わせ試練を乗り越えたい。(山添 晴治)

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