無死満塁で点取れず流れ手放した 金本監督「誰が見ても…」

[ 2016年7月10日 06:33 ]

<神・広>2回2死満塁、江越は空振りの三振に倒れる

セ・リーグ 阪神1-7広島

(7月9日 甲子園)
 流れを手放した瞬間が阪神の金本監督には、はっきりとわかった。2回に下位打線の3連打で1点を先制して、さらに能見が四球を選ぶ超幸運で、なお無死満塁。そして打順は1番へとなれば、いったい何点とれるのかと皮算用もしたくなる。しかし…。

 「誰が見ても、そう(流れが変わった)でしょう。誰が、どう見ても」

 その1番・西岡は2球連続で見逃したカウント2ストライクから三ゴロで本塁フォースアウト。「自分の責任」。2番の鳥谷も見逃せばボール球となる内角高め速球に詰まらされて遊飛。アウトカウントだけが2つ増えて、3番・江越も1ボールから140キロ台後半の速球を3球連続で空振りして三振に倒れた。スコアボードには、まさかまさかの「1」だ。勝利の女神がソッポを向いたのも、指揮官には見えたはずだ。

 「足の速い1、2番なんだから。ゲッツー崩れでも点は入るわけだから。(西岡)剛は、それを狙いに行って三塁ゴロだったようには見えたけど…」

 西岡の狙いには理解を示した。二遊間に転がせば少なくとも、もう1点は入っていたはず。直後に崩れた能見の投球にも好影響を及ぼしたに違いない。1―3となった3回も無死三塁から無得点に終わっている。「(速球に弱いと)ずっと言っていること。試合中に江越には言った。そのタイミングでいって打てなかったわけだから。何かを変えないと」。期待を込めて3試合連続で3番で起用した江越が3三振ともどかしい。

 前夜8日も4回に2点を返してなお無死満塁から北條が空振り三振、代打・原口が遊ゴロ併殺で追加点を奪えなかったのが響いて勝機を逸している。11安打で7得点の広島に対し、9安打で1得点の阪神。この日もチャンスに1本が出なかった。(山本 浩之)

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2016年7月10日のニュース