新井にまたやられた…虎アカン14・5差 広島戦6連敗

[ 2016年7月10日 07:20 ]

<神・広>3回2死一・三塁、能見は新井に逆転3ランを打たれる

セ・リーグ 阪神1-7広島

(7月9日 甲子園)
 首位と最下位の力の差なのか…。阪神は9日、広島に1-7の大敗を喫した。先発・能見は1点リードの3回に新井に左越え逆転3ランを被弾。試合前まで9打数4安打と苦手としていた元チームメートにまたも痛打を許してしまった。広島に4年ぶり6連敗で、借金は今季最多の11。ゲーム差も今季最大の14・5に広がった。

 能見は、表情を変えることなく、広島ファンで真っ赤に染まった左翼スタンドへ消えていく打球を見送った。先制した直後の3回。2死一、三塁で迎えた新井に2ボールからの低めチェンジアップを捉えられ、逆転3ランを浴びた。

 「打たれたのは仕方ないから…。(1失点もできない重圧に)それを目指しているわけだから」

 決して失投ではなかった。低めに投じたボールをうまくバットに乗せられた。金本監督も「チェンジアップをうまく拾われたから。あのカウントで狙われていたのか。バッターをほめるべきなのかは、バッテリー間のことだから。不用意とは思わなかったけどね。低めのボールをうまくすくって打ったわけだから。能見が勝負に負けたということで」と新井の技ありとして、責めることはしなかった。

 ただ、カープの背番号25が大きな壁として再び立ちはだかったことは素通りできない。能見は試合前まで9打数4安打と打ち込まれており、今季も完投勝利を挙げるなど得意としている広島のなかで“天敵”として痛打を浴びている。

 チームとしても、敵地で行われた6月24日の対戦で8回2死一、二塁から藤川が右中間を破られる決勝三塁打を許し、26日も岩貞が2回に先制ソロを被弾。一昨年までタテジマの一員だった主砲にいいようにやられている。香田投手コーチも「新井にやられすぎだね。もう少し、(配球に)使っていないボール(を加える)とかそういう組み立てが必要。バッターが嫌なことをね。気持ち良くスイングされすぎている」と厳しい表情でバッテリーに早急に対策を講じることを促した。

 追い打ちをかけるように、前日は5打数無安打と沈黙させた丸に4安打。バッテリーごと入れ替えた7回には、原口とコンビを組んだ榎田が先頭でいきなり右中間へソロを許すなど、新たな難敵も出現させてしまった。

 前回、同一カード3連敗を喫した首位チームに一泡吹かせるべく臨んだホームでの3連戦も連日6点差をつけられ、広島戦は4年ぶりの6連敗。借金は今季最多の11に膨れあがり、シーズン中に逆転した最大ゲーム差のプロ野球記録である63年西鉄の14・5に並んでしまった。

 日に日に遠のいていくリーグ優勝への機運を少しでも高めるためにも、10日、前半戦最後の広島戦で意地を見せるしかない。(遠藤 礼)

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2016年7月10日のニュース