“代理4番”巨人・大田 闘魂ヘッド!V三塁打 坂本敬遠に燃えた

[ 2016年7月9日 05:30 ]

<巨・D>7回2死二、三塁、2点適時三塁打を放った巨人・大田は三塁へ気迫のヘッドスライディング

セ・リーグ 巨人3―1DeNA

(7月8日 東京D)
 半年間思い描いてきた姿を現実にした。同点の7回2死二、三塁。左中間へ決勝の2点三塁打を放った巨人・大田は三塁に頭から滑り込み、雄叫びを上げた。

 「しっかり気持ちを入れて、必死で食らいついた。フォークで決めてくる投手だと思った」

 井納のフォークに的を絞り、フルカウントからの6球目を捉えた。「課題」という追い込まれてからの変化球に対応するため、今季途中から取り入れたノーステップ打法で振り抜いた。

 突然の出番だった。5月29日から4番に座る長野が初回に左足すねに自打球を受けて、3回にその代打で登場。「代理4番」を任された。「急な出番だったけど、気持ちのスイッチはすぐに入った」。だが、3回、5回の2打席はチャンスでいずれも三ゴロ。7回は直前に坂本が敬遠気味に歩かされて、阿部から「おまえで勝負してくるんだぞ。打ってこい」と声をかけられ発奮した。

 元日の朝から始めた「脳内革命」が実った。これまでのネガティブ思考を捨て、自宅のリビングや風呂で「良い姿を強く思い描く」という。「そうでないと、実際に出場したときにあたふたしてしまう」。「スタメン」「100試合出場」「20本塁打」と具体的なイメージに、今後の野球人生まで。ヒーローになる姿も思い描いた。4万人を超える観客の前で試合を決め、高橋監督は「いろんなことを考えて、結果を残そうと思ってやっているのは伝わっている」と称えた。

 チームは広島を10ゲーム差で追う。「頭の中の考え方も工夫して、勝負どころの一打をしっかり準備したい」。逆転優勝も、大田は「想像」しているはずだ。 (神田 佑)

 ▼巨人・長野(左すねに自打球を当て途中交代)レガースがあったところです。大丈夫だと思います。

 ▼巨人・村田(6回、井納のフォークを左中間へ同点の9号ソロ)完璧でした。イメージ通りのバッティングができた。守っていて大竹が気持ちが入っていたのも分かったし、何とか打ってあげたかった。

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