200勝お預けの黒田、本拠G倒で決める プロ1勝も100勝も巨人戦

[ 2016年7月7日 05:45 ]

<中・広>2回2死三塁、捕逸で本塁ベースカバーに入り、三走・ナニータ(左)と交錯し、先制の生還を許す黒田

セ・リーグ 広島1―4中日

(7月6日 金沢)
 19年ぶりの北陸・金沢の地で、日米通算200勝の偉業を達成することはできなかった。広島・黒田は「6回の2点が展開上、痛かった。もう少し我慢強く投げないといけない中で、ボールが集まり過ぎた」と反省の言葉を述べた。6回3失点で敗戦投手。19年前、新人だった97年7月1日の阪神戦と全く同じ結果に終わった。

 石川県立野球場は試合前から異様な熱気に包まれていた。内野指定席の当日券は正午の発売開始から1時間で完売し、自由席も全て売り切れた。加えて報道陣でごった返し「雰囲気は違った」という。それでも「チームの勝利のために投げるのはいつも通り」と黙々と投げ続けた。

 5回までは4安打1失点。しかし、6回に味方が追い付いた直後だった。先頭・亀沢を内野安打で出塁させると、3番・平田に1ボール1ストライクからのスライダーが真ん中高めに甘く入り、左中間に勝ち越し二塁打を浴びる。続くビシエドには初球、高めの甘いツーシームを叩きつけられ、ゴロで二遊間を破られた。「点を取られた後の初球、ストライクを簡単に取りにいってしまった」。ビシエドには今季3打数無安打、メジャー時代も5打数無安打3三振と完全に封じていたが、初めて許した安打が痛恨の失点につながった。

 次回登板は中6日でいけば、前半戦最終戦となる13日の巨人戦。場所は本拠マツダスタジアムだ。「記録どうこうより、次もしっかり準備して、マウンドに上がりたい」といつも通りの言葉で締めたが、黒田にとってはプロ1勝目、100勝目も巨人戦だった。最高の舞台、最高のファンの前。真っ赤に染まる本拠地で、今度こそ決める。

 ▼広島・石原(捕逸で先制を許し)僕のミス。申し訳ない。(黒田は)調子が良かった。何とか勝ちを付けてあげたかった。

 ≪あと1勝“初戦”05年野茂も敗戦≫黒田(広)が日米通算200勝にあと1とした最初の登板で敗戦。05年に日米通算200勝した野茂(デビルレイズ)も王手をかけた最初の試合は黒星を喫し、登板4試合目の6月15日ブルワーズ戦で達成。国内の最近の達成者では89年村田(ロ)が3試合目、92年北別府(広)が1試合目、04年工藤(巨)が2試合目、08年山本昌(中)が1試合目で達成している。

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