コリジョンルール大幅緩和 セーフに覆った4例は全てアウト

[ 2016年7月1日 06:55 ]

6月12日のオリックス―DeNA戦、5回2死一、二塁、エリアンの左前打で本塁を突いた筒香(手前)を山崎勝がタッチアウトに仕留めたかに見えたが、コリジョンルール適用で生還が認められる

 本塁での危険な接触を防ぐために今季から導入された「コリジョン(衝突)ルール」について、運用基準が大幅に緩和される可能性が30日、出てきた。日本野球機構(NPB)はルール解釈や適用の判断を巡って現場から不満の声が相次いでいることから、運用基準の見直しを検討している。阪神の谷本修常務取締役は「(NPBから)解説付きでDVDが送られてきた。検討している基準では、“こうなりますよ”というもの」とした上で、アウトからセーフへと判定が覆った過去4件について「4つとも(コリジョンルールには)当てはまらないとなっていた」と明かした。

 新基準では実際に衝突が起きたかどうかが重視される。守備側が走路に入っても衝突が生じなければアウトの判定をセーフに覆すことはない。ある球団幹部は「捕手が走路を空けて送球を待つのは従来通りだが、結果的に走路に入ったり、ブロックした形になったとしても、衝突がなければ警告で済ませる形が分かりやすい」とした。現在は守備側の選手が走路に入ったかどうかを厳格に判断しているため、明らかにアウトのタイミングでもリプレー検証で、セーフに覆る事例もあった。

 NPBの井原敦事務局長は「(4日の)実行委員会の議案として運用基準、見直しの時期を含め話し合う」と説明。12球団の一致をみれば、早ければ18日の後半戦開幕から新基準の運用となる。

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2016年7月1日のニュース