首脳陣に暴力行為のオンドルセク追放も…過去には登板拒否に仲間批判

[ 2016年6月28日 05:35 ]

26日のVS中日12回戦、9回に3点差を追いつかれ険しい表情でベンチに戻るオンドルセク

 ヤクルトがローガン・オンドルセク投手(31)を「追放」した。同投手は26日の中日戦(神宮)で降板後に味方への不満を爆発させ、首脳陣への暴力行為に及んだ。事態を重く見た球団は27日、出場選手登録を抹消。2軍の練習参加も禁じ、自宅謹慎を命じた。

 チームの士気を下げる行為を許さず、28日に謹慎処分を正式発表する予定だ。

 広島遠征に向かう東京駅で報道陣に対応した真中監督は「何回も同じ話をした中で改善が見られない。昨日のような、もっとひどいことになった」と話した。前日は3点リードの9回に登板。1死満塁から谷に左前打を許し、この打球を比屋根が後逸して一挙同点とされた。この回を終えると怒りをあらわにし、ベンチ裏で一段とヒートアップ。首脳陣に反抗的態度を取ってもみ合った。交代した選手は試合終了まで見届けるのが通例だが、指揮官はクラブハウスへ下がるよう命じた。

 伏線は10日ロッテ戦。雄平の打球後逸で3点差を追いつかれていた。外野手の判断に加え、首脳陣が指示した守備位置への不満が爆発した格好だ。真中監督は「チームとして最善を尽くす中でのプレー。選手同士が責め合うのはやってはいけない」と語気を強めた。

 来日1年目の昨季は中継ぎで優勝に貢献し、今季は抑えとして3勝1敗11セーブ、防御率2・45。だが、助っ人のリーダー格だったバーネットが昨オフに退団してから傍若無人な振る舞いが表面化し、球団は神経をとがらせていた。「今日は投げない」と突然言い放ったり、練習に集中せず話し込む姿も見られた。

 代役の抑えは秋吉が務める予定。2位・巨人と3ゲーム差まで接近した上昇ムードに造反劇で水を差した。今後反省の色が見られなければ、球団が契約を解除する可能性も十分に考えられる。

 ◆ローガン・オンドルセク 1985年2月13日、テキサス州生まれの31歳。05年ドラフト13巡目でレッズに入団。10年4月5日のカージナルス戦でメジャーデビューした。メジャー5年間の通算成績は、全て中継ぎで281試合に登板して21勝11敗2セーブ、防御率3.89。昨季からヤクルトでプレーし、通算102試合で8勝3敗11セーブ、防御率2.17。2メートル3、104キロ。右投げ右打ち。今季年俸は2億1600万円。

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