阪神ドラ1高山 新人では両リーグ唯一選出「全力でやりたい」

[ 2016年6月28日 05:30 ]

ファン投票でオールスター出場を決めた高山は笑顔でガッツポーズ

マツダオールスターゲーム2016ファン投票最終結果

(6月27日)
 暗い話題が続いていた猛虎に胸躍る知らせが届いた。無数のフラッシュを浴び、高山は笑った。思い浮かべたのは幼き頃にテレビ画面越しに見つめた夢舞台だ。26万超の票を集め、セ・リーグ外野手部門で堂々の3位に入った。

 「常々、ファンあってのプロ野球と言ってきた。そういうファンの方に選んでもらった結果なので応えたいと思います」

 阪神からは唯一のファン投票選出で、12球団の新人でも1人だけだった。3月25日の中日との開幕戦では1番で出場。初打席初安打の快デビューを飾り、4月までに3度の4安打を記録した。5月半ばからは打順が下がり、交流戦終盤からは先発を外れて70試合で打率・256、2本塁打、27打点。一時の勢いは消えてもドラフト1位としての無限の可能性をファンに認められた。

 「日頃から監督コーチに指導してもらっている結果ですし、ファンの方がそれを見てくれての結果だと思う。素晴らしい舞台に立てるということなのでいろいろ吸収したい。聞けるなら1人でも多く。もっと言えば全員の選手から(話を)聞ければ一番良い」

 まだ22歳。これから先の長いプロ野球人生に生きる“ヒント”を逃すつもりはない。同時に好敵手との腕試しも描いた。

 「結果を出せなかった投手がパ・リーグにもいっぱいいるので、そういう投手から、まずは打ちたいなと思う」

 交流戦では17試合に出場して54打数11安打。中でも日本ハム・大谷とは12日に初対戦して3打席連続三振に屈した。最速163キロを筆頭に計4球の160キロ台を体感し、完全に力負けした。「誰というよりは打てなかった投手と対戦することになったら、そこで結果を出したい」。個人名は挙げなくても最も強い残像の残る相手だろう。晴れ舞台で雪辱を果たせば、これ以上ない自信を得ることができる。

 リーグ戦再開の広島3連戦(マツダ)でも先発を外れ、いまは定位置を奪い返さないといけない立場。ファンからの支持に勇気をもらった。「こういう状況ですけど、ファンが応援してくれているということで、また頑張って行きたいなと思える。全力疾走を欠かさないだとか積極的にスイングしていくというところは(自分の)良いところだと思う。全力でやっていきたいなと思います」。原点を見つめ直し、球宴までの残り14試合へ決意を新たにした。(久林 幸平)

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2016年6月28日のニュース