広島18年ぶり9連勝!「やってしまった」一転、痛快サヨナラ劇

[ 2016年6月27日 05:45 ]

<広・神>9回2死満塁、サヨナラ失策を呼ぶ中飛を放った松山(中央)がナインと歓喜する

セ・リーグ 広島4―3阪神

(6月26日 マツダ)
 今の広島には運も味方する。3―3の同点に追い付いた9回、なお2死満塁。代打・松山は、代わった阪神2番手・ドリスの2球目を打ち上げ「やってしまった」と思ったという。ところが、左翼・俊介と中堅・中谷がともに捕球体勢に入りながら交錯し、芝生の上にポトリ。98年以来18年ぶりの9連勝は、何とも痛快なサヨナラ劇だった。

 お立ち台の松山が「阪神の選手が一生懸命に追った中でああいう形になり、本当によかったです」と負傷した俊介を気遣いながら喜べば、緒方監督は「信じられない幕切れだったね」と開口一番に切り出した。

 8回まで岩貞の前に放った安打は新井のソロ本塁打1本だけ。しかし、9回、先頭の丸が左前打で出塁すると、マツダスタジアムのボルテージが一気に上がった。1死満塁から下水流は三振に倒れたものの、会沢が執念を見せた。1ボール1ストライクからチェンジアップを3球ファウルで粘った6球目、甘く入って来た同じ変化球をライナーで左前に運んだ。「みんながつないでくれたので、何とか打ててよかった。いいきっかけになれば」。実に25打席ぶり、6月初安打が起死回生の同点適時打となり、岩貞を引きずり降ろした。

 9連勝の始まりは、コリジョン(衝突)ルール適用による史上初のサヨナラ劇となった14日の西武戦(マツダ)。鈴木の2試合連続劇弾あり、松山の幸運な一打ありと、4試合がサヨナラ勝ちだ。本拠地では10連勝。「地の利というか、球場全体がそういう雰囲気をつくってくれた」と緒方監督。25年ぶりのリーグ優勝へ勢いは加速するばかりだが、指揮官は「ミスもあったので、反省して一試合一試合チーム一丸で戦うだけ」と、勝ってかぶとの緒を締めた。

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2016年6月27日のニュース