4安打のロッテ田村 開眼新打法 正面向いて両目で見るイメージ

[ 2016年6月27日 05:30 ]

<西・ロ>9回無死一、三塁、中前適時打を放つ田村

パ・リーグ ロッテ10―6西武

(6月26日 西武プリンス)
 まさに「開眼」だ。9回無死一、三塁。ロッテの8番・田村の打球は中堅への強烈なライナーだった。三塁打ならサイクル安打。単打に終わって大記録は逃した。それでも昨年4月17日ソフトバンク戦(QVCマリン)以来、自身2度目の1試合4安打。

 「足が遅いし三塁打は無理。次につなぐ気持ちだった」。打てる捕手は胸を張った。

 2回に左中間二塁打。3回2死一塁では「強い打球を打つことだけを意識した」と、1号2ランを左翼に運んだ。交流戦前の時点で打率・188。しかし交流戦では一時、12球団トップに躍り出るなど同・352の成績を残した。同一リーグの対戦が再開したこの3連戦は、全試合マルチの16打数8安打。1カ月弱で同・262と打率は7分以上も「爆上げ」した。

 打撃開眼には秘密がある。「今までは左目だけでボールを見ていたのを、両目で見るようにした。体を正面に向けるイメージの構え」。交流戦から取り入れた新たな打法。ボールとの距離感が安定し、見ている時間も長くなった。懐が広くなったことで「内角球も窮屈にならずさばけるようになった」という。

 日本ハム・大谷や売り出し中の広島・鈴木と同じ高卒4年目。「(相手は)気にしてないっス。自分は自分なんで」。気にしているのは、ライバルよりも打撃よりも、捕手としての本業だ。「打ったらすぐ“守備、守備”と切り替えている」。3連戦でチームは26得点の一方で20失点。27日からは7・5ゲーム差で追う首位・ソフトバンク戦が待つ。「下位打線では彼がキーマン。でも、配球が怪しい。もうちょっと失点を防がないと」と伊東監督。マジック点灯阻止へ。インタビューで「ホークス、倒してきます!」と絶叫した田村が、攻守で鍵を握る。 (鈴木 勝巳)

 ▼ロッテ・スタンリッジ(5回2/3を10安打4失点も今季5勝目)ヒットは多く打たれたが、今日は無四球だったのが自分でも評価できる。

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2016年6月27日のニュース