山田4冠見えた24号!打点、盗塁もリーグトップ 打率は2厘差2位

[ 2016年6月25日 05:30 ]

<ヤ・中>初回2死三塁、山田が右越えに2ランホームランを放つ

セ・リーグ ヤクルト5-1中日

(6月24日 神宮)
 もはや、死角がない。ヤクルト・山田が初回2死三塁で2試合連発の24号先制2ランを放った。2ボール2ストライクから外角低めの137キロ直球を、今季初めて逆方向の右翼席に運んだ。「今日は打てるような感じがした。三振したくないので当てにいった。芯で打ったのでもしやと思った。たまたま」。涼しい顔で振り返ったが、「当てにいって」逆方向に放り込むのだから、相手投手にとってはたまらない。

 3回は、無死二、三塁から内角の137キロ直球にうまく左肘をたたんで左翼線二塁打とした。計4打点。昨季16打数3安打、打率・188と抑え込まれた若松の難しい球を右へ左へ、いとも簡単にはじき返した。杉村チーフ打撃コーチは「外角低めは投手の原点。逆方向へ打てればホームランゾーンも広がる。見事な打撃だね」と評価した。

 2月の春季キャンプから腰痛を抱え、今月に入って右太腿裏にも強い張りを感じている。18日の西武戦(神宮)は試合前のアップを回避したほど。交流戦を終えて4日間の休養を挟んだが、体調は万全ではない。実際、盗塁は最近10試合で2個とペースダウン。だが、打棒は全く失速する気配がない。

 独走態勢の本塁打は2位・エルドレッドらに8本差をつけ、59打点、17盗塁もリーグトップ。3試合連続マルチ安打で打率・330と上昇し、トップの巨人・坂本に2厘差に迫った。「4冠」も見えてきたが、自然体の姿勢は変わらない。逆方向の一撃がヤクルトファンの埋まる右翼席へ飛び込んだことに質問が及ぶと「ホームランはホームラン。一緒ですよ。2本ともチームの勝利につながったのが良かった」とニヤリ。まだ借金10。ファンが勝利を願っていることは誰よりも心得ている。(平尾 類)

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2016年6月25日のニュース