DeNA 横浜高・藤平獲り 153キロ右腕、今秋ドラ1有力候補に

[ 2016年6月24日 08:55 ]

DeNAが今秋のドラフト1位の有力候補としてリストアップしていることが分かった横浜高の藤平。将来のスター候補として獲得を狙う

 DeNAが今秋のドラフト1位の有力候補として、横浜高の藤平尚真投手(3年)をリストアップしていることが23日、分かった。近年は即戦力投手の1位指名が続いていたが、昨年1位の今永らの加入で投手陣の戦力は整いつつあり、最速153キロを誇る将来性豊かな高卒の大型右腕をターゲットに定めた。地域密着を掲げる球団方針とも合致し、将来のエース候補として期待は高い。

 将来のハマのスター候補生として、これ以上の逸材はいない。地元・横浜高の藤平。球団関係者は「ドラフト1位候補には当然入っている。地元の横浜というのも大きい」と、今秋ドラフトの目玉、創価大の田中正義とともに1位の有力候補であることを明かした。

 直球は最速153キロを誇り、巨人や西武なども1位候補に挙げている本格派右腕。松坂(ソフトバンク)、涌井(ロッテ)らを輩出した名門校で1年春からベンチ入りし、2年秋からエースとなり、同年秋には神奈川県大会優勝に導いた。関東大会初戦で敗れたため、今春のセンバツには出場できなかったが、迎えた3年春は再び神奈川県大会優勝に導き、「高校No・1投手」との呼び声が高い。身長1メートル86で体重84キロと体格にも恵まれており、将来性豊かな17歳だ。

 12年に球団を持ったDeNAは即戦力投手を重視するドラフト方針を打ち出し、大学や社会人出身の指名が続いていた。その方針が実り、今季はここまでセ・リーグトップの防御率3・17。14年ドラフト1位で絶対的な守護神になった山崎康、昨年1位で5勝を挙げている左腕・今永、2年目左腕の石田らの加入により、投手陣は整備されてきた。そうした背景に加え、大型投手が地元の横浜高に現れたことも重なり、池田純球団社長は「高校生のドラフト1位というところに魅力を感じている。成長の伸びしろという点で大きな可能性を秘めている」と話した。高卒投手を1位で獲得すれば、前身の横浜時代の11年北方悠誠(現BC群馬)以来となる。

 地域密着も進めており、横浜高出身者は全て野手で6人在籍。09年に1位で指名した筒香は日本代表の4番を背負うまでに成長した。さらに、南場智子オーナーは「若い選手が成長して活躍するチームという伝統をDeNAベイスターズが築いていきたい」と若手育成路線でのチーム強化方針を掲げており、そのいずれにも藤平は合致する。

 横浜高の大型投手では横浜時代の98年に松坂の指名を外し、04年の涌井は指名しなかった。DeNAが藤平を獲得すれば、待望の地元出身の大型投手誕生。「筒香&藤平」の地元・横浜コンビが投打の軸になる。将来のエース候補として、今後も密着マークを続ける。

 ◆藤平 尚真(ふじひら・しょうま)1998年(平10)9月21日、千葉県生まれの17歳。小1から野球を始め、千葉市シニア時代は2年春に全国大会優勝。3年秋にU―15日本代表入りした。横浜高では2年秋からエースになり、3年春の関東大会で準優勝に導く。変化球はスライダー、フォーク、チェンジアップを操る。1メートル86、84キロ。右投げ右打ち。

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