イチロー 6月隠れ首位打者 規定に4打席不足も堂々打率4割

[ 2016年6月24日 05:30 ]

<マーリンズ・ブレーブス>2回2死一塁、中前打を放ち3000安打まで残り17本としたイチロー

ナ・リーグ マーリンズ3―0ブレーブス

(6月22日 マイアミ)
 6月の「隠れ首位打者」だ。マーリンズ・イチロー外野手(42)は22日(日本時間23日)、ブレーブス戦に3試合連続で先発出場し、4打数1安打。メジャー通算3000安打にあと17本とした。今月はチームの規定打席に4打席足りないが、リーグトップを上回る打率4割ちょうどをマーク。史上30人目の偉業へ快調に安打を積み上げている。

 またイチローが快音を響かせた。2回2死一塁、右腕ガントのカーブを引きつけて中前へ。6月は20安打目。メジャー通算2983安打で、歴代30位のサム・ライスにあと2本と迫った。

 好調の打撃を「感覚は4月から変わらないですね」と涼しく語った。かつてレギュラーが確約されていた時代は、4月はその年の打撃感覚とフォームを築き上げる時期だった。現在、立場は第4の外野手へと変わった。「4番目の立場では、キャンプが終わった時にないと駄目。全然違うんですよ。3番目は、4月が終わった時でいいですけど」。言葉通り、4月が10安打の打率・333、5月も18安打の同・316と開幕直後からいい状態を維持し、今月に入るとさらに上げてきた。開幕前に16年型の打撃スタイルは出来上がっていたのかと再確認され、「はい」とうなずいた。

 3試合連続先発で、先発時は1番に固定されていることもあり、今月は10試合先発で58打席。6月だけでは規定打席に4足りないが、打率4割はリーグトップのリゾ(カブス)の・391を上回る。この日はナイター翌日のデーゲームで正午すぎ開始。「みんなが休みたい時は僕が行くことになっているので想定内」と笑顔で話した。今月はDH制となる敵地でのタイガースとの交流戦も2試合残しており、先発の機会はまだありそうだ。

 日本の交流戦では昨年1月に合同自主トレしたソフトバンク・城所がブレークし、MVPに。昨春キャンプで「キドコロ待機中」と書かれたTシャツを着用したイチローは、活躍を伝え聞き「遅咲きですね。待機してたかいがあった」と喜んだ。こちらも劣らず、3000安打への歩みは力強さを増すばかりだ。(マイアミ・笹田 幸嗣通信員)

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