宮台“東大侍”に!大越以来33年ぶり赤門2人目代表

[ 2016年6月20日 05:30 ]

白組の10番手で登板し1回を無失点に抑えた東大・宮台

 全日本大学野球連盟は19日、日米大学選手権(7月12~17日、神宮ほか)に出場する侍ジャパン大学日本代表に東大のエース左腕・宮台康平投手(3年)ら24人を選出したと発表した。東大からは1983年に選出された大越健介投手(54=NHK報道局記者主幹)以来33年ぶり史上2人目となった。宮台は選考合宿最終日の紅白戦で1回を1安打無失点。日米大学選手権では先発で起用され、大先輩が成し遂げられなかった東大投手初の白星を目指す。

 東大のエースが力の限りを尽くし、代表入りを勝ち取った。選考合宿を打ち上げた宮台は「やりきりました」。吉報が届いたのは1時間後。精根尽き果てた様子で都内の東大野球部寮に到着し「選んでいただいて大変光栄です。大学日本代表の名に恥じないプレーをしたい」とコメントした。

 合宿初日の17日、球場入り直後に紅白戦の先発を通達された。3年生で来年も見据えた候補入り。来夏に行われるユニバーシアードは台湾で行われるため、どんな状況でも投げられるタフさが求められていた。「常に試されている。どこでも投げる準備はしてきた」。急いで肩をつくり、2回1失点。自己最速を2キロ更新する148キロを計測した。さらに、この日の紅白戦に志願登板。左肩に不安があり、リーグ戦でも経験がない中1日だったが、1回を無失点。最速は143キロで「疲れはあったが(中1日で)投げられてアピールになったと思う」と話した。

 日本代表の横井人輝監督(東海大)は宮台を先発候補に挙げ、「貴重な左腕。球速も含めて米国相手に先発としてゲームをつくっていける。頭脳的なものも持っている」と評価した。7月15日の第3戦(神宮)か、16日の第4戦(静岡)の先発が有力視され、東大投手では初の快挙となる日本代表での白星にも期待が懸かる。

 宮台は初めて参加した選考合宿をこう振り返った。「他大学の練習内容を聞いて凄いなと。同じ目線でやっていかないと勝負にならない。みんなに追いついていかないと」。大学のトッププレーヤーたちのレベルの高さを痛感し、刺激を受けた。前回13年から連覇が懸かる今大会。「赤門侍」が米国に挑む。(松井 いつき)

 ◆宮台 康平(みやだい・こうへい)1995年(平7)7月1日、神奈川県生まれの20歳。小3から野球を始め、湘南では3年春に背番号7ながら投手も務め神奈川県大会8強。3年夏は背番号1で神奈川大会3回戦で敗退した。東大1年秋にリーグ戦初登板し、今春は東大投手では8年ぶりのシーズン2勝。通算21試合3勝6敗、防御率2.45。1メートル78、83キロ。左投げ左打ち。

続きを表示

2016年6月20日のニュース