将来のプロ野球選手の「育ての親」になって!四国ILが遠征費支援募る

[ 2016年6月11日 09:50 ]

 将来のプロ野球選手の「育ての親」になってみませんか――。ニュースリリースの行間からそんな呼びかけが伝わってきた。独立リーグ・四国アイランドリーグplus(IL)が、昨年に続いて挙行した北米遠征の資金の一部にあてるため、クラウンドファンディングによる支援金の募集を始めた。

 募集期間は7月9日までで、目標金額は200万円。支援は500円から10万円の範囲で行うことができ、サポートの大きさに応じてグッズや企画参加などのリターンがある。四国ILが協力を得たのはスポーツ特化型クラウドファンディング・サービス「スポチュニティ」。今回の北米遠征支援金募集が、「スポチュニティ」にとっても第1号案件なのだという。

 支援を呼びかけるページはこううたっている。「5%の夢への架け橋~若者たちがチャレンジする北米遠征」。四国ILから目標とするNPBのプロ選手になることができるのは5%にも満たない確率であること、その夢をつかみ取るために選手は日々自分を磨いていることを紹介している。

 そんな選手の糧になればと昨年から始めたのが北米遠征。リーグ選抜チームを編成し、米独立リーグ「Can―Amリーグ」で武者修行する。昨年は6勝10敗の成績だったが、貴重な経験を積んだ参加29選手の中から秋のNPBドラフト会議で松本直晃(香川→西武10位)や吉田嵩(徳島→中日育成2位)ら6選手が指名を受けた。遠征費用は3000万円。グッズ販売などの収益と差し引いても2000万円以上の赤字だったというが、「それでも今年もまたやる意義がある」と四国ILの鍵山誠理事長は述べている。

 第1戦は9日(日本時間10日)に行われ、サセックスカウンティー・マイナーズを相手に7―1で快勝発進した。「一人でも多くNPBに進んでもらえるように、この一カ月間しっかり野球に取り組んでほしい」と中島輝士監督(徳島)。7月2日(同3日)のキューバ代表戦まで20試合を熱く戦い抜く。(記者コラム・和田 裕司)

 ※クラウドファンディング=インターネットを用いて事業やその理念を伝え、不特定多数の人に財源の提供を呼びかけて資金調達する仕組み。

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2016年6月11日のニュース