松葉652日ぶり京セラ白星 大体大先輩・上原と合同トレで自覚

[ 2016年6月9日 06:20 ]

<オ・中>8回2死、平田を三振に仕留め、雄叫びを上げながらガッツポーズを決める松葉

交流戦 オリックス2―1中日

(6月8日 京セラD)
 前夜の延長12回5時間13分から一転、チームの今季最短となる2時間22分でスピーディーに終えた。8回2安打1失点で演出したオリックス・松葉は「ホームでやっと勝ててうれしい」とお立ち台で笑みを漏らした。

 ドームが得意な相手先発の若松に投げ勝ち、京セラドームでは14年8月26日ロッテ戦以来、652日ぶりの白星。プロ初完投はお預けとなったが「(129球で)もう限界。自分の持っているものを全て出せた」と満足感に包まれていた。

 今季2勝目には執念が詰まっていた。春季キャンプから先発にこだわり、ブルペンには連日入らず「休肩日」を挟んだ。「先発は肩が張ったまま、投げることはないですから」。独自調整を譲らなかったが「結果が出なかったら自分の責任」と覚悟もしていた。4月29日の楽天戦で先発復帰すると、ここまで6試合は安定感が光り福良監督も「きょうは松葉に尽きる。安心して見ていられた」と称賛した。

 昨年末に初めて大体大の先輩・上原(レッドソックス)と合同トレを実施。面識のなかった先輩に頼み込み助言を受けた。「頂いた言葉は僕の胸にしまっておきます」と内容は明かさなかったが、野球に対する考え方を改めるきっかけとなった。上原が「10年10勝してエース」と話していたことが頭から消えない。

 ソフトバンクが勝ち負けていれば自力優勝の可能性が再び消滅していたが、未来のエースが瀬戸際で踏ん張った。(鶴崎 唯史)

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2016年6月9日のニュース