ゴメがドメが…主軸がダメダメ 金本阪神「力がない」13残塁

[ 2016年6月9日 05:30 ]

<ロ・神>9回無死満塁、ゴメスは空振り三振に倒れる。金本監督も厳しい表情

交流戦 阪神3―8ロッテ

(6月8日 QVCマリン)
 このまま、ズルズルと落ちていくわけにはいかない。阪神は8日のロッテ戦(QVCマリン)に敗れて今季3度目の3連敗を喫し、今季ワーストとなる借金2を抱えた。金本知憲監督(48)は13残塁と勝負弱さを露呈した打線を「チャンスに弱いということ。力が無い」と嘆き「これが実力だから」と敗戦を真っ向から受け止めた。

 勝負所で主軸に一本が出なければ、必然的に勝利は遠のく。好機を逸し、終わってみれば13残塁の拙攻。試合後、金本監督は短い言葉に憤まんを込めた。

 「(打線が)チャンスに弱いということ。力が無い」

 期待の3、4番が精彩を欠いた。試合の勝敗を分けたのは同点で迎えた3回だった。鳥谷の中前打、西岡の四球で無死一、二塁で打順はクリーンアップへ。最低でも1点を取り、試合の主導権を握りたいところで、福留は一ゴロ。なおも1死一、三塁で外野フライでも1点の状況で4番ゴメスは空振り三振に倒れた。絶好の勝ち越し機を生かせず、ロッテに試合の流れを明け渡した。

 「(ゴメスは)ちょっとブレーキやからね。速い球に遅れて、相変わらずボール、ワンバウンドを振って。調子が悪い。上がってきていない。どん底やないかな、今」

 指揮官が指摘したように、前日7日に3三振したG砲の不振がこの日も際立った。3回の好機以外にも、初回2死一塁で見逃し三振、9回無死満塁で空振り三振。走者を置いた打席はすべてスコアシートに「K」を記す体たらくに「きょうは何もないよ」と言葉少なに球場を後にした。

 福留のスイングも力が無かった。初回こそ2死からチーム初安打となる中前打で日米通算2000安打まで、あと14本としたが、それ以外の打席は大振りが目立った。3回だけでなく、4点ビハインドの6回2死一、二塁でも一ゴロ。最も期待する2人がチャンスで沈黙しては勝てるはずもなかった。

 「(好機で打てない状態は)それはずっとじゃない? 勝負所での勝負根性というかね…。力みがあるなら、力みを抜く努力をしないといけないし、集中力が足りないなら、集中力を付ける(努力を)ね。なんでチャンスで打てないか、自分で考えないと。原因を。相手がよかった、ハイ、そうですかじゃなくね。ヒットはボチボチ出ているんだから。要は走者がたまってからの勝負所」

 指揮官が、打者に対して最も重視する要素こそ「勝負強さ」。その欠如に警鐘を鳴らし、克服のための工夫を促した。

 借金1で臨んだ過去4戦は全勝だったが5戦目で初めて土俵を割った。今季3度目の3連敗で、借金は今季ワースト2に。「別に関係ないけどね、そこは。これが実力だから」。指揮官は敗戦を真っ向から受け止めたが、ここが底だと信じたい。 (惟任 貴信)

 ≪5戦目で初めて…≫阪神の借金2は今季初で昨年の7月20日以来。今季借金1で迎えた試合はこの日まで4戦全勝で、青柳は前回の6月1日にプロ初登板初先発勝利で貢献していたが、今回は負け投手になった。

続きを表示

この記事のフォト

2016年6月9日のニュース