【槙原寛己の視点】DeNA 大崩れしない投手陣 ひょっとしてV争いも

[ 2016年6月6日 10:35 ]

<D・ロ>3安打完封で4勝目を挙げた山口

交流戦 DeNA11―0ロッテ

(6月5日 横浜)
 非常にメリハリの利いたDeNA・山口の投球だった。まず、全体的に力まないよう意識したこと。前日は今永がロッテ打線を警戒しすぎて、力みから崩れた。それを教訓にした。山口も悪い時は「抑えなければ」と力が入り過ぎるが、この日は直球が打者の手元で伸びていた。リラックスしたフォームならではの球質だった。

 配球もアクセントが利いていた。150キロ前後の直球を投げる右腕だが、打者30人に対して初球を変化球で入ったのは半分近い13人。そのうちカーブが4球もあった。3回先頭の高浜ら、マウンド上で打ち気がないと悟れば簡単にカウントを取りにいく。カーブ4球はいずれも見逃しストライク。緩い球を効果的に使い、直球を生かした。

 そんな山口ら投手陣、そして野手陣と、現在のDeNAには層の厚さを感じる。交流戦は6連戦が続くが、先発陣の駒も豊富。大きな連敗も考えづらい。7日からは敵地で王者・ソフトバンクに挑む。その戦いぶりで今後のシーズンを占うことができるだろう。ひょっとすると、ひょっとするかも…。CSはもちろん、その上も狙えるかどうか。大事な試金石となる。(スポニチ本紙評論家)

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2016年6月6日のニュース