初サヨナラ弾!筒香、満員ハマスタにささげた「アモーレ」

[ 2016年6月5日 08:06 ]

<D・ロ>延長10回2死、右越えにサヨナラソロを放つDeNA・筒香

交流戦 DeNA6―5ロッテ

(6月4日 横浜)
 地鳴りのような大歓声。当の本人は涼しい顔で一塁ベースを回った。DeNAの4番・筒香が、自身初のサヨナラ本塁打。ようやく三塁ベースを回ると笑顔になり、本塁付近で水の入ったバケツやペットボトルを持つナインの輪に飛び込んだ。

 お立ち台では「自分の一発でチームが勝ってうれしい」と笑顔。インタビュアーから「どんな球でした?」と球種を問われると「ミズノ(社製)の白いボールです」と言ってファンを笑わせた。

 完璧だった。延長10回2死。2ボール1ストライクから西野の116キロカーブにタイミングを合わせた。この試合2本目の本塁打となる14号は右中間席上段へ。「ストライクが来たら空を向いて(バットを)振ろうと思った」と珍しく一発を狙ったことを明かした。

 失意の新人を救った。5月に4戦4勝でチーム浮上の原動力になったドラフト1位の今永は、6月初マウンドで3回5失点。今季チームで5回を持たず先発投手が降板したのは57試合目で初だった。開幕当初は援護に恵まれなかった左腕のため、ベンチでナインは口々に「今永の負けを消すぞ!」と声を上げた。4回、筒香が右翼席に13号3ランを放つなど4得点で同点。3安打4打点の主将は「全員が一丸になっていた」と胸を張った。

 交流戦3勝目。3勝14敗1分けだった昨季の勝ち星に早くも並んだ。連勝で勝率5割に復帰したラミレス監督は「(筒香は)いいスイングだったね」と褒めた。

 横浜スタジアムは今季19度目の満員札止め。特に大観衆となる土曜日の本拠地で、筒香は打率・500(20打数10安打)、4本塁打だ。ファンの声援に対する感謝の念は強い。「筒香選手にとって満員の横浜スタジアムとは?」と問われ、少しはにかみながら答えた。「アモーレです」 (山田 忠範)

 ▼DeNA・ロペス(4回、左翼席へ13試合連続安打となる14号ソロ)直前に3ランを打った筒香に続けた。

 ≪サヨナラ打は2度目≫筒香(D)が延長10回にサヨナラ本塁打。筒香のサヨナラ打は12年8月25日巨人戦の二塁打に次ぎ2度目で、本塁打は初めてになる。チームで延長戦のサヨナラ本塁打は、13年5月1日ヤクルト戦の10回に金城が打って以来3年ぶり。交流戦に限ると06、08年に村田が打って以来2人目(3本目)だ。筒香はこれまで延長回は24打数5安打の打率.208、本塁打なし。延長回の自身初アーチが劇弾となった。

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