【中畑清の視点】３人ピシャリ！宮国のリズムが生んだ慎之助の完璧アーチ

＜巨・日＞２番手で登板し、３回無失点の宮国

交流戦 巨人５―４日本ハム

（6月4日 東京Ｄ）
　慎之助に決勝弾を打たせたのは宮国だね。４―４の５回から登板し、いきなりクリーンアップを３人でピシャリ。６回も下位打線を３人で片づけた。

　野手は守る時間が短いと打席に集中できる。一塁を守っていて先発の今村に対し「しっかり投げろよ」とイライラしていたはずの慎之助。空気が読める男は宮国がつくったリズムに乗って集中力を研ぎ澄まし、完璧なアーチをかけるのだ。

　連投が続いていたマシソン、沢村の２人が　使えない中この１点を守って６連勝。ジャイアンツはさすが「慎之助のチーム」だな。８回に自ら無死満塁のピンチを招きながら０点に抑えきった西村。９回を完璧に締めくくった山口。宮国以下の３人はみんな今季最高の内容で１点を守り切った。セットアッパー、クローザー不在で生まれた結束力。全員の力を勝利に結びつけられたのは大きい。

　さあ、５日は大谷が相手。慎之助を中心に束になって立ち向かっていけるか。見逃せないね。（スポニチ本紙評論家）