岩貞、魂の126球!憧れ菅野に投げ勝った G戦完封に「鳥肌」

[ 2016年5月28日 05:30 ]

<巨・神>最後の打者を打ち取った岩貞はガッツポーズ

セ・リーグ 巨人0-1阪神

(5月27日 東京D)
 投げ勝った!阪神・岩貞祐太投手(24)が27日の巨人戦(東京ドーム)で散発3安打に封じてプロ初完封をマークした。球界を代表する右腕で、大学時代から親交があり、憧れの存在だった巨人・菅野との投手戦も見事に制して、自身3試合ぶりとなる4勝目。チームの連敗も2で止めた若き左腕が、伝統の一戦で正真正銘のエースへと登り詰めた。

 相川を左飛に仕留め、27個目のアウトを奪うと、岩貞の頬はようやく緩んだ。初回に挙げたわずか1点の援護を守り切っての“スミ1完封”。4四球と制球を乱しても「失投の四球じゃない」と思い詰めることはない。2併殺を奪うなど、要所で粘って、スコアボードに9個のゼロを並べた。

 「初回に1点もらって、この1点を守り切れば勝てると言い聞かせた」

 ずっと追いかけてきた背中だった。巨人戦プロ初先発のマウンドで投げ合ったのは菅野。偶然ではなく、必然の顔合わせだ。2歳上の右腕とは、横浜商大2年時に選出された日米大学野球選手権でチームメートに。目を奪われたのは、丁寧なキャッチボールだった。

 「菅野さんは、キャッチボールの1球でも、しっかり指先を使って投げておられた。ブルペン、投内連係…ボールを握った状態で、雑な部分が一つもなかったんです。見習うべき部分でしたね」

 翌年、日本ハムからの1位指名を拒否した菅野が東海大で浪人中も、何度も食事に誘ってもらった。「話を聞くだけでもすごく勉強になったので」。野球談議に花を咲かせ、成長の材料としてきた。ともに日の丸を背負ったあの日から約1800日-。プロ3年目で才能は開花し、ようやく1軍の舞台で並び立った。

 「大学時代を思うと、まさかプロで菅野さんと投げ合うことになるとは思ってなかったですけど、菅野さんが相手でも、今は勝ちたい思いの方が強いんですよね。(直近2試合白星なしで)そろそろ勝ちたいです…」

 追いついた背中を追い越したい-。どん欲に白星を追い求め、全力で腕を振った。7回122球で降板した菅野を上回る気迫で宿敵に立ち向かった。7回を投げ終えた時点でかけられた香田投手コーチの「いくぞ」という言葉も完投指令と受け取り「9回までいくつもりだった」とギアを緩めることはなかった。

 「(巨人戦プロ初先発で完封に)鳥肌が立ちました。(小さい頃)巨人戦の放送が一番流れていたので。(現役時代の)高橋監督に一番憧れていた。(巨人戦での登板が)当たり前になっていく投手になっていきたい」

 鳥肌が立ったのは、何も本人だけでない。拍手を送ってくれた阪神ファンも、きっとそうだ。背番号17が、伝統の一戦で演じたワンマンショーだった。 (遠藤 礼)

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