DeNA猛打で最下位脱出 3連戦で11の7ロペス大当たり

[ 2016年5月23日 05:40 ]

<ヤ・D>3回2死、ロペスが右前打を放つ

セ・リーグ DeNA11-3ヤクルト

(5月22日 神宮)
 おそらく一生の思い出になっただろう。クラブハウスに引き揚げるDeNA・ロペスは、三塁内野席にいた少年ファンに試合で使用した打撃用の手袋をネット越しにプレゼント。ヒーローが見せた粋な計らいに周囲から拍手が降り注いだ。

 「最近は状態が上がってきている。これを続けていきたいです」

 16安打は昨年7月、11得点は14年9月以来。4月11日以来の最下位脱出を果たした勝利の殊勲者は、3安打3打点のロペスだ。初回1死満塁で左翼線に先制の2点二塁打を放ち、3回は右前打。6点を奪った4回の打者12人の猛攻にも左翼線二塁打で加わり、5回は右犠飛をマークした。今3連戦は11打数7安打で打率・636、2本塁打、8打点。3番・梶谷、4番・筒香の後ろで「鬼」の勝負強さを発揮した。

 巨人から移籍1年目の昨季は打率・291でチーム最多25本塁打。今季は開幕から不振が続いたが、山形への移動日だった16日に打開のヒントを得た。チーム宿舎で昨年の好調時の映像を確認。打ちたい気持ちが強くなり、わずかに上半身が投手方向に突っ込んでいることが分かった。フォーム修正で本来のレベルスイングが復活。打球の角度も上がり、翌17日からの5試合で4本塁打だ。

 チームは5月に入ってから11勝6敗1分け。今カードは初戦を落としながら簡単に連勝を飾り、6カード続けて負け越しがない。ラミレス監督は「(5位浮上は)選手が一生懸命やっているおかげ。投手も安定していて、援護も期待できる」と話す。17日から12球団1位に立ったチーム防御率の一方で、チーム打率は12球団ワースト。だが、ロペスを筆頭に5月の主力打者の成績は3、4月から軒並み向上し、勝利を呼び込んでいる。

 昨季は前半戦を首位で折り返しながら最後は最下位。2打点を挙げた筒香は「今は順位は関係ない。これからヤマ場はいくつもある」と表情を引き締める。5位ながら首位と4ゲーム差の混戦。この勢いを持続し、白星を重ねる。(山田 忠範)

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