立大33季ぶり優勝へ逆王手 父は元プロ、佐藤竜がV弾

[ 2016年5月23日 05:30 ]

<明大・立大>6回1死二、三塁、立大・佐藤竜が左越えに勝ち越しの3ランホームランを放ち一塁を回ったところでスタンドの応援団をバックにガッツポーズ

東京六大学野球第7週第2日 立大5―2明大

(5月22日 神宮)
 2回戦2試合が行われた。立大は明大に5―2で逆転勝ち。1勝1敗のタイに持ち込み、99年秋以来33季ぶりの優勝に逆王手をかけた。同点の6回に佐藤竜彦外野手(4年)が左越えに勝ち越し3ランを放った。23日の3回戦で勝った方が優勝となる。02年秋の立大戦以来の勝ち点を狙った東大は法大に4―10で敗れ、37季連続の最下位が決まった。

 1―1の6回1死二、三塁。佐藤竜は今秋ドラフト候補の明大・星の149キロ直球を叩き、左翼席中段まで運んだ。

 「球種を絞っても打てないので、何でも強振している。上から強く叩こうと思った」。父はオリックスの佐藤真一プロスカウト。ヤクルトでの現役時代にプレーを神宮で見た。「子供ながらに“結構打ってるなあ”と」。その姿を追って野球を始めた。大学2年時に右手首を痛め、左手一本でティー打撃を繰り返した。神宮デビューした3年秋に2本塁打を放ち、今季は2本塁打、16打点。遠くに飛ばす技術は「ケガの功名」でもあった。

 1回戦は0―2。後のない一戦を前に、主将でエースの沢田圭はナインに言った。「負けたら終わりじゃなくて、負けても悔いのないようにやろう」。前日に82球を投げた田村が連日の先発で6回1失点。「明日につながった」と69球の全力投球だ。最後の3イニングは沢田圭が締め「うちはイケイケのチーム。追い込まれてナンボなんで」。2年前の秋、王手をかけながら優勝を逃した。先輩の悔しさを知る現在の4年生が、底力を見せた。

 99年秋以来33季ぶりの優勝に逆王手。溝口智成監督は言った。「4年生が先頭に立ってやってくれている。いよいよ決勝戦」。今世紀初Vへ。23日の3回戦で、今季のスローガン「革命」に挑む。(川島 毅洋)

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2016年5月23日のニュース