オリ金子 通算100勝 超速達成も「斉藤和巳さんには…」

[ 2016年5月21日 05:30 ]

<オ・ロ>勝ち投手となり、通算100勝目を挙げた金子

パ・リーグ オリックス6―4ロッテ

(5月20日 京セラD)
 通算100勝達成の記念ボードを掲げたオリックス・金子は万雷の拍手を浴びた。7回、井口に2点適時打を浴びたことを反省して満面の笑みはなくても素晴らしい記録だ。

 100勝56敗、勝率・641での節目通過。「たまたま斉藤和巳さんの記録(79勝23敗の勝率・775)を見ていたら足元にも及ばない」。自ら誇ることはなかったが、近年低迷しているオリックスの投手としては超速記録だ。

 「ケガをしてプロに入って100勝もできるとは思っていなかった。ケガがなかったら、もう少し早く達成できていたのかな。でもケガをしなかったら、ここまで自分の体について考えることはなかった」

 6回までは2安打無失点で付けいる隙を与えなかった。本来の7種類ある変化球を駆使して投球を組み立てた。こだわりがある。「得意な球はつくりたくない。頼るのが嫌なので」。日本ハムの中田など他球団の主力打者が「魔球」と恐れるチェンジアップですら「得意」とは言わない。

 一方で近年はメジャーリーグもチェックし、パワーシンカー、パワーカーブと新球も手に入れた。「1試合27球で終わらせる」という究極の目標のため、貪欲さが尽きることがない。「もっと、相手に与える威圧感がほしい。出てきたらあきらめるような。まだ相手は思っていない」。目指す極みは、ある意味で自分でも見えていない。

 福良監督は「8回までいかせる予定だったが、球数もあって」と7回113球での降板を説明。次回も再び中5日で26日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に回すプランだ。上位浮上にはエースの力が必要。絶対王者を崩すのが、金子の次の目標だ。 (鶴崎 唯史)

 ▼オリックス・佐藤達(通算100ホールドに)まだ明日もあるので。とにかく金子さんが勝ってよかった。(球は万全ではないが)悪ければ使ってもらっていないと思う。

 ≪星野以来23年ぶり≫金子(オ)が20日のロッテ9回戦(京セラドーム)で今季3勝目を挙げ、通算100勝を達成した。プロ野球133人目。プロ初勝利は06年8月9日の西武戦(京セラドーム)での救援勝利。オリックス投手の100勝到達は93年の星野伸之以来、23年ぶり。前身の阪急時代を含む同球団での通算100勝以上は、338勝の米田哲也を筆頭に12人目。

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