イチロー 米3000安打にあと50 今季中達成には4本足りないペースも黙々

[ 2016年5月20日 05:30 ]

<フィリーズ・マーリンズ>8回、代打で二塁内野安打を放つマーリンズのイチロー。大リーグ通算3千安打まであと50本となった

ナ・リーグ マーリンズ2―4フィリーズ

(5月18日 フィラデルフィア)
 マーリンズのイチロー外野手(42)は18日(日本時間19日)、フィリーズ戦の8回に代打で二塁内野安打を放ち、メジャー通算3000安打にあと50とした。いずれも代打で2試合連続安打をマーク。「4人目の外野手」として出場機会が限られる中で、打率・326と好調を維持している。このままのペースだと、今季中に大台に届くかは微妙なところだが、メジャー現役最年長野手は打ち続ける。

 1点を追う8回。イチローは右腕ネリスの93マイル(約150キロ)直球を詰まりながらも二遊間へ打ち返した。二塁手は止めるだけで精いっぱい。すぐに球団公式ツイッターは「イチローが通算2950本目の安打を放ち通算3000安打まで残り50本」と伝えた。

 最近10試合で先発出場は一度もなく、守備に就く機会もない。それでも代打で5打数2安打、2四球、1犠打と役割を全うしている。打率は・326。この現状を「うまくいっているかどうかなんて、後でしか分からない。いつだって。自分がうまくいっていると思っていたらバカだしね」と独特な表現で説明した。

 チームは40試合を消化した。先発出場7試合のイチローは53打席に立ち、15安打。昨季は40試合の時点で112打席に立ち、29安打だった。今季も昨季と同じ「4人目の外野手」の位置付けだが、主力が相次いで故障した昨季とは違う。右翼のスタントンは打率・221と不振だが、11本塁打の長打力は欠かせない。中堅オズナ、左翼イエリチはともに打率3割を超えている。

 今後、イチローの出場機会が大幅に増えることは考えづらい。現在のペースなら年間61安打で、3000安打まで4本足りない。今の状態を保ち、地道に一本一本積み重ねる。今季中の達成を目指し、イチローができることはそれしかない。
(フィラデルフィア・笹田 幸嗣通信員)

続きを表示

2016年5月20日のニュース