11失点大敗も丸が救い 3安打頼もしさ増してきた

[ 2016年5月19日 06:41 ]

<広・ヤ>8回、無死、左中間に二塁打を放つ丸

セ・リーグ 広島3-11ヤクルト

(5月18日 マツダ)
 広島は18日、ヤクルト戦(マツダ)で投手陣が計14安打を浴びて2桁11失点を喫し逆転負けした。打線も7安打3得点に終わる中、丸佳浩外野手(27)が先制打を含む4月30日中日戦以来の3安打を記録。打率も再び3割台(・306)に乗せ、赤ヘル打線の中軸として、頼もしさを取り戻して来た。

 4試合連続2桁安打と好調だった攻撃陣が7安打3得点に封じられ大敗を喫する中で、丸が再び、上昇曲線を描くべく放った4月30日中日戦以来の3安打が明日への希望となった。

 初回1死一塁で迎えた第1打席。初球に一塁走者・田中が二盗に成功し捕手・西田の二塁への悪送球も重なり1死三塁と先制の好機が巡ってきた。ここでカウント1ボール1ストライクから左腕・石川の外角カットボールを逆らわずにはじき返した打球は三塁右を破り左前へと転がる先制適時打となった。

 「(田中)広輔がよく走ってくれました。ナイスランでした。(適時打は)最低限のことはできたと思う。でも負けたんであまり意味ないです」

 敗戦に口数は少なかったが、2打席目以降も結果を残し続けた。3回1死一塁では、再び石川のカットボールを今度は引っ張って右前打とし、一、三塁と好機拡大。続く新井の右中間への二塁打で一気に生還した。

 石川対策が奏功した。この日の試合前練習で、丸ら主力選手は、左投手の変化球の軌道に合わせた打撃マシンの前に立って目慣らしした。前回対戦した11日、丸は石川の前に4打数無安打に抑えられ、チームも8回2得点で敗戦。この日は5回3失点で降板させた。

 3―7と敗戦濃厚となった8回にも先頭打者としてルーキから左中間二塁打した。この日の3安打で打率・306とし3試合ぶりに3割台に戻した。4月終了時点で・330あったが、5月に入って徐々に数字を落とし、5打数無安打に終わった15日中日戦後には・293まで落ちた。

 菊池が体調不良で欠場した4月8日阪神戦を除き、開幕から固定されている田中(・313)、菊池(・326)、丸の1番から3番がそろって打率3割台となった。新井、エルドレッドと連なる恐怖の打線は健在。19日はスッキリと勝ち、5カードぶりの勝ち越しを決めたい。(柳澤 元紀)

続きを表示

2016年5月19日のニュース